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ありがとうございます!

ーーーーーーーーーー

(ルカ視点)

 私は、目が覚めした。


 瞬きをし、辺りを確認すると日が明るくなっていることがわかりました。


 そして、知らない天井でした。


 状況を確認すべく、あたりを見渡しました。すると、アルさんの眠っている姿が横にありました。


 何故なんだろう?私は不思議に思った。


 っっ!!


 私は、昨日のことを思い出しました。


 おそらくあの後は、アルさんが助けてくれたのでしょう。


 アルさんには迷惑かけてばかりです。そして、そんな彼にどんどん惹かれていく自分があります。


 でも、私は役立たずの回復士であり、魔導士です。それも、おばあちゃんのせいで魔導士として優秀ですが、回復士としては、落ちこぼれです。こんな人間迷惑以外の何者でもないです。



 そうと知っていても、アルさんは、私を励ましてくれた。普通なら、その瞬間態度を変えるはずです。


 実際、そう言う人たちは何度も見てきました。良い方で無視で、悪かったら罵倒、暴力。私に、励ましの声をくれる人はアルさんを含めてもう1人、ミッチルさんと言う盾使いのジョブの方です。


 私をパーティーに留めてくれていた、ミッチルさんには感謝しかないです。



 アルさんは、どんなジョブを持っているのでしょう?


 私を守ってくれたのです!それはそれは立派なジョブを持っているはずです。



 私は、思わず彼の頭に手を伸ばしてしまいました。アルさんは、まだ眠っています。


 こうなったらやけくそです。


 私は腕を伸ばし


 「ありがとうございますっ!」


 そう言って彼の頭をそっと撫でます。


 流石に『好きです。』とは、いえなかった。


 私は、彼のことが好きです。好きで好きでたまらないです。


 私を2度も助けてくれて、少しおっちょこちょいでそんなところもありますが私は好きです。


 しかし、私は役立たずの回復士。この恋は胸の内にしましょう。


 そう心の中で決心して、また、布団の中で眠りにつきました。


ーーーーーーーーーー


 (アル視点)


 どうやら眠ってしまったようだ。少しだけ目を開ける。


 部屋は少し明るくなっている。


 横からいい匂いが漂っている。スンスン。


 ああ、癒される。もっと嗅ご。スンスン。


 もっと…


 あ、これじゃただの変態だ。


 いや、もっとやばいやつかもしれない。


 ルカさんが目覚めないからといって普通会って間もない男の部屋に連れ込むか?


 それに、お姫様抱っこをしたと言うのに、部屋まで連れ込むとか。


 俺の嫌いな人間そっくりじゃないか。


 はぁ、ルカさんもう起きてるかな?


 きぶんとか体調とか大丈夫かな?


 トラウマになってないかな?


 はぁ、怒られないといいな。



 などと色々と心配事をしていると、横から何かが近づいてきた。


 俺は目きつくを閉じる。それは、ルカさんの手だったからだ。


 おそらく、『変態!』って叩かれるいや、殴られるのだろう。そう覚悟して潔く受けるために目をきつく閉じる。



 しかし、ルカさんの行動は意外なものだった。



 「ありがとうございますっ!」



 そう言って頭を優しく撫でられた。



 その瞬間、今までに考えていたことが全てどうでも良くなった。



 好きな人から頭を撫でられる。最高のご褒美だ。


 俺は心の底から気分が浄化されていく。


 天国が見える。


 よし、今日一日はこの清々しい気分で終わろう。


 そう決めて、俺は布団でまた、眠るのだった。


ーーーーーーーーーー


 その後、彼らはその日一日ずっと起きることも寝ることもできなかった。



 お互い嬉しさやら、恥ずかしさやらでずっと悶えていたのだ。その様子にお互いが気がつくことなく。



お読みいただきありがとうございます。


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