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俺たちの共同学園生活  作者: 雪風 セツナ
1学期編 ~中間試験~
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第42話

時は経ち、放課後になると正悟、舞依、千春は俺の机のところに集まった。


昼休みにも一度俺のところに寄ってたかって集まろうとする連中は少なからずいたが、そう言う連中とは会話をすることもなく無視を決め込んでいた。

さすがに友好的に接しようと試みている人とは多少は会話をしたが、基本的には休み明けから急に話しかけてくるようになった下心が見えるような人とは話さないスタンスを貫いていたおかげで、放課後はあまり人が押しかけてくることはなかった。


他のクラスからも押しかけてくる人がいたが、マナーのなっていない人は無視をしたうえで、それでも絡んでくるようならクラスと名前を聞き出し教師に報告をした。

面倒ごとは何とかしてくれる人に押し付けた方が楽だった。


「それじゃあ俺たちは一度学務課に行くけど、蒼たちはまっすぐ帰るのか?」

「いや、少し時間を置いてから帰るつもりだ。」

「でも早く帰らないとまた来るぜ?」

「わかっているが、今は学園内で噂をもとに騒ぎ立てないように帰りのホームルームでも呼び掛けていたから昼よりは遥かにましになっているはずだ。」

「そうね。むしろ帰りに道で待ち伏せをされるくらいならここで時間を潰している方がいいと思うわ。」


ホームルームでは朝に鮫島先生から報告されたことを明文化し、生徒たちに伝えられたのだ。

そして、試験の都合上今週までに相棒を組む人は申請をするようにと再度通達があった。


その話を受けて正悟と舞依は今日中に申請をできるように物件も確認をしてくると言っていた。

候補地は既に話し合っていたようで俺たちの家の近くにするようだった。

彼らには近くにする必要はないんじゃないかと言ったが他にも理由はあるようで、近辺にするらしい。

彼らがそれでいいというなら部外者はそこまで関与しなくてもいいだろう。


俺たちは教室で少し会話をしていると、


「少しいいかな?」

「君島か。」

「うん。あまり騒がないようにと言っていたけど、みんながみんな物分かりがいいわけじゃないし、君は対処法として無視を決め込んだりもしていたから不満を漏らす声が多くて、もう少し歩み寄ってもらえないかと思ってね。」

「それはお前の考えか?それともお前の言う皆の総意か?」

「ぼ、僕の意見だよ。」

「そうか。それなら返事は簡単だ。Noだ。」

「な、何故なのか教えてもらえるかな?」

「何故か?言う必要があるのか?特に親しくしていたわけでもない名前も顔も知らない人から下心が見えて他人から甘い汁を吸って楽をしようとしている愚かな連中と話す言葉はないぞ?彼らは人間の言葉を介してるが一方通行で会話はキャッチボールではなく的当てにしかならないからな。」

「そ、そんなことは…」

「あるんだよ。現に正悟はこの休みの間でそう言うクラスメイトの女に接触されている。」


俺がそう言うと、君島は正悟の方を向いたが正悟は否定もせず「そうだ。」と短くいった。


「そうか…。」

「君島。お前がどういう信念を持ちどういう考えを持つかは自由だが、俺は俺のやりたいようにやる。俺の持つ力や濃色は俺が使いたいときに使うもので少なくとも甘い考えをした連中にくれてやることはない。お前も相棒を組めばわかることだ。みんなという言葉を使って特定の個人に執着しないままではわからないことだ。」

「……っ!」


俺がそう言うと、彼は何かを反論しようとしたが何も言わず、黙り込んだ。


「話は終わったなら俺たちは移動させてもらうがいいか?」

「あ、ああ。時間を取らせて済まない。」

「じゃあな。」

「うん、また。」


俺たちは教室から出ていった。


「いいのか?」

「何がだ?」

「あそこまで言う必要があったのかと思ってよ。」

「あそこまで言わなければ自分の考えを押し付けてくるかもしれないだろう?俺はそう言った他人と関わり合うつもりはない。」

「私も今回の対応でもいいと思っているわ。そこまで蒼雪君がしてあげる必要はないし、迷惑を被っているのだから。」

「そうだな。それじゃあ当初の予定通り、申請をしてくるから先に帰っててくれ。」

「わかった。」



俺と千春は正悟と舞依を置いて帰ることにした。

本来的には一緒に帰ることで俺たちの安全を少しでも確保するということだったが、学園側が協力をしてくれるということで多少はそう言った対応をしなくても済むだろうということになったのだ。


俺と千春は一緒に帰宅をしながら買い物にも向かうことにした。

正悟と舞依は一度こちらに帰宅をしてから、夕飯を食べて戻る予定らしいが、どう考えても時間は遅くなるだろうということで俺たちが買い物に行く必要があった。



買い物に行く途中で声をかけられることもあったが、千春と2人でそう言った連中はことごとく撃退しておいた。



「ただいま〜。」

「…おじゃまします。」



俺たちが買い物を終えて、夕飯を作っていると、19時近くになってようやく正悟と舞依が帰ってきた。


「おかえりなさい。」

「おかえり。思ったよりも遅かったな。混んでいたか?」

「ああ、蒼の言う通り混んでいたよ。」


正悟はげんなりとした様子でそう言ってどういう状況だったかを説明してくれた。

彼曰く、どうやらこの休みの間にカップルが多くできたことと、試験で苦戦をしないように高ポイント所持者が協力体制を敷こうとしているようらしい。

何処までが本当のことかわからないが、金曜までに申請をするように言われており、家も早く決めなければならないので、学生が居住区を徘徊しまわっているようだった。


「だから、蒼はこの辺りをあまり歩き回らないようにしてくれ。家がバレたら余計に面倒なことになる。」

「そうだな。俺もこの静かな住環境を壊されるの望まないから仕方ない。」


さすがに俺も家を特定されるのは望むところではないので不要な外出はまたもや控えることとなった。

しばらくの間外出をしないように言われるが、この状況がいつまで続くのかと思うと精神的な疲れが出てきた。



正悟と舞依に夕食をふるまってから彼らは寮へと帰った。

家に着いては早い者勝ちではあったが、この近辺に住むことが叶ったようだ。

行政サービスも早々に整うという話だったようで彼らも寮の部屋で片づけをしたり、寮長にも早く伝えるということで今のうちに帰ると言っていた。



それから俺は金曜までは外出は学校と買い物だけに控えて生活をしていた。

何度か名前も死ななかった女子から話しかけられて相棒を組め、千春と別れて私と組め、と行ってくる不埒な人はいたがことごとく無視をするか反論をしてきた。


金曜の放課後に学務課は忙しそうに相棒の申請を受け付けていたが、明日になれば彼らの受付は一度終わり、俺も変な女に付きまとわれることが終わるはずだ。


試験については未だに仕組みを発表されていないが、学力試験であることだけはわかっている。

また、新たに金曜日のホームルームで伝えられたことは2人以上と言っていたが今回は2人組の方がいいだろうとは示唆された。

それ以上は深く掘り下げなかったが、人数がいればできる試験ではないらしい。



俺と千春は一緒に勉強をすることで2人組であることの利点につながると信じて行動をしていた。



また、金曜には近くの家に正悟と舞依が引っ越してきて家の場所を教えられた。

初日は引っ越してきたばかりで道具もそろっていないだろうということで一緒に食事をとった。



「サンキュー!いや〜、引っ越してきたはいいけど、まだ片付けもしないといけないし、必要なものは何かまとめて買いに行かないといけないから助かったぜ。」

「…ありがとう。」

「いいのよ、気にしないで。近所に住むことにもなったのだし、協力をしていきましょう。」

「千春も言っているし、今後も関わっていくのだから、これぐらい気にしなくていい。」


俺たちは賑やかに夕食を食べて金曜の夜は更けていった。


ここまでお読みいただきありがとうございました。


また次話もお読みいただけると嬉しいです。

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