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俺たちの共同学園生活  作者: 雪風 セツナ
1学期編 ~中間試験~
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第37話

―――――5月6日


月曜日であったが、前日の振り替え休日ということでこの日までは休みだ。

昨夜にも話したが、休みが明けるまでは外出をしないようにと言っていたので、この日の朝は早く起きたがランニングではなく筋トレをすることにした。


(ランニングマシンでも買うか…?室内でもある程度走れるならばそれでもいいかもしれないな。)


色々と予定が重なることもあれば、天候が悪い日もあるので思うように走れないことがありそのようなことを考え始めた。

習慣的に行っていることをやらないこと自体が体の調子が優れないことにつながっているのでできる限りルーチンワークは変えたくなかった。


さすがに隣では正悟がまだ寝ていたので部屋でやるのではなく、誰もいない地下で行うことにした。

俺は運動用の服に着替えてタオルと、ドリンクを用意して地下へと向かった。


(そう言えば、以前も気になったがこの地下室は何のために作られたのだろうな…。)


一室は窓があるわけでもない電気もつかない密室のような部屋、もう一方は窓があり外が見渡せる部屋。

どちらの部屋も換気扇があるので空気がなくなるということはないが、監禁でもしようものなら気付かれることもないだろう。


俺は窓がある方の部屋に入り、まだ早朝で日が差し込むことはないが、時間が経つにつれて明るくなってくる部屋で俺は筋トレをしていた。


ランニングと同程度の時間をかけて自分が組んだメニューをこなすと俺は1階に戻った。


1階に戻ると、千春が起きていたようで、キッチンで朝食の用意をしていた。


「おはよう。」

「ああ、おはよう。」

「今日は何をしていたのかしら?外には出ていないようだけれど、汗がすごいことになっているわよ?」

「外出は控えるように言われてしまったから仕方なく地下で筋トレをしていた。」

「地下というとあの部屋で?」

「そうだが?」

「…なんとなくという感覚で申し訳ないけれど、私はあそこに近づきたくないわ。」

「電気も点かないうえに目的が不明な部屋だからな。」

「ええ。本当に何でああいった作りになっているのかしら…?倉庫にするにしても空気を入れ替えたりしないといけなかったりもして窓はあるでしょうし。」

「それは作った人たちに聞かないと分からないことだろうな。」

「そうね…。あっ、引き留めてごめんなさい。そのままにしておくと風邪をひいてしまうわね。」


俺は千春にそう言われたこともあり、自室に着替えを取りに戻った。


「よっす、おはよう。」

「おはよう。起きていたんだな。」

「起きてはいたぜ。っていうか、蒼が出ていくのに気が付いて目が覚めて、それから二度寝したけど、あまり寝れなかった感じだな。」

「起こしてしまったなら申し訳ない。」

「気にするなよ。っと、着替え取りに来たんだろ?」

「ああ。」

「その汗はヤバいな。早くシャワー浴びて来いよ。」

「わかっている。」



俺は手早く着替えを取ると、シャワーを浴びてきた。



シャワーを浴び終えて、リビングにいく千春が朝食をほぼ用意し終えて、正悟がテレビでニュースを見ていた。


「朝食はもう食べられるけれど、舞依はどうしようかしら。」

「まだ寝ているのか?」

「少なくとも降りてきてはいないわね。私が起きた時も寝ていたはずよ。」

「それなら寝かせておいてもいいんじゃないか?あとで食べることもできるだろ?」

「部屋の様子を見て寝ていたら先に食べていればいいんじゃないか?起きたばかりで動かない人もいるだろうからな。」


正悟と俺は待つということも考えているがこの場にいないなら食べてもいいだろうと思っていたが、千春としては同じ家にいるのならば一緒に食べたいと考えていたようだ。


こじんのかんがえかたのちがいなのでどちらがいいか、ということもなかったので千春は俺たちに先に食べているように言って部屋に舞依の様子を見に行った。


俺と正悟は食べてもいいと言われたこともあり、先に朝食を食べていた。


千春が降りてくるとまだ寝ているようで起きる様子もなかったので、俺たちと一緒に食べることにしたようだった。



俺たちは朝食を食べ終え、片付けを終えたころにようやく舞依は起きてきた。


「……おはよう…。」

「おはよう。」

「おはよう、朝食はどうするかしら?」

「…ん〜、もう少ししたら食べる…。」


舞依は返事をしているもののまだ寝起きという雰囲気が抜けておらず、いつもより声が幼く聴こえ新しい一面を見たような気がした。

俺たちの前では安心しているのか気が抜けているようにも感じとることができた。


舞依は牛乳を冷蔵庫から取り出し、コップに注いでから飲むと少しではあるが先程より意識がはっきりとしたようだった。


「ふふっ、顔を洗ってらっしゃい。まだ少し寝ぼけているでしょう?」


千春は舞依にそう声をかけタオルも渡すと、返事はしなかったがそのまま洗面所へと向かった。


「寝起きの舞依はああいう感じになるのね。」

「そのようだな。以前はこんな様子ではなかったと思うが…。」

「俺たちに気を許しているんじゃないか?あれだけの話をして一緒に生活をしていればある程度は心を開いてもいいと思うぜ。」

「そう言う早乙女君は肝心なところはぼかしているようだけれどね。」

「仕方ないんだよな〜、俺が話しちまうと今後に支障が出るから。」

「そうやって誤魔化すのね。」

「…いつかは話すが、まだ時じゃないだけだ。いつかは話さなくてはならない時が来ると俺の直感がそう言っている。だから待っててくれ。隠したくて隠しているわけじゃないんだ。」

「…わかったわ。蒼雪君もよ?」

「ん?」

「そんな私は関係ないという様子でいるけれども、あなたもまだ話せないことがあると言っていたのよ?急かしはしないけれどもちゃんと話してほしいわ。私はあなたの相棒だもの。」

「ああ。もちろんだ。」


俺たちがそう話していると、顔を洗いようやくしっかりと目を覚ました舞依がリビングに戻ってきた。

時間がかかっていたように思えるのは髪を整えるのと服を着替えてきたからのようだ。


「…おはよう。」


舞依は再び挨拶をしてきたがその声はどこか恥ずかしそうであった。

おそらく寝ぼけて起きてそのまま降りてきたせいでパジャマ姿だったのと、髪がまだ整っていないままだったのが、目を覚まして思い返すと恥ずかしかったのだろう。


「ええ、おはよう。もう食べる?」

「…お願い。私も手伝う。」


舞依と千春はキッチンで朝食の用意をしていた。


俺と正悟は部屋に戻るでもなく、リビングでニュースを見ながら会話をしていた。



舞依が朝食を終えて、それを片付けると、リビングで再び今後どうしていくかの話し合いをした。


取りあえずは大人しく試験に備えようということと、できる限りこちらからは何も被害がない限りは働き掛けないようにしようということになった。


おそらくだが、何かある度に対処をしていては会長のように何かと面倒ごとに巻き込まれてしまうだろうと想定したからだ。

面倒ごとは向こうからやってくるが、こちらからはアプローチをしなければそのうち相手にされなくなるかもしれないという希望的観測だ。


どちらにせよ、現状では何も起こっていないので、具体的な行動方針ではなく、抽象的な方向性を決めることしかできないということもあった。


それらの話を終えると、俺たちは昼と夕飯の献立を伝えて舞依と正悟に買い物に行ってもらうことにした。


「本当にいいのか?」

「おう、大丈夫だ!任せとけ。」

「後で金額だけ教えてくれ、それはあとで支払う。」

「別に俺たちも食うから気にしなくていいんだぜ?」

「買い物に行ってもらっているお駄賃とでも思っておけ。」

「はいはい、わかった、わかった。行ってくるぜ。」

「舞依、早乙女君のことお願いね?」

「…大丈夫。」

「何かあれば連絡してくれ。」


俺たちは彼らに買い物を任せて家に残ることになり、リビングで時間を潰していた。


ここまでお読みいただきありがとうございました。


また次話もお読みいただけると嬉しいです。


感想・評価・ブックマークもしていただけると幸いです。

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