第28話
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「先攻は俺からいかせてもらうぜ!」
「いいだろう、お手並み拝見だな。」
正悟は9個のボールを用意して、ポジションに着いた。
正悟の初球は真ん中を見事に打ち抜いて好調の出だしだったが、2球目、3球目はその上下を打ち抜いたものの、4球目で右上を狙った球は外してしまった。
「あちゃ〜、パーフェクト無理だったか〜。」
正悟はそう言って一度深呼吸をして、気持ちをリセットしていた。
少し間を置き、改めて投げ始めたが、5球目は今度こそ狙い通り右上を当てたが、6球目、7球目と左上を外してしまい、左上をあきらめて再度右側に狙いを絞っていた。
8球目と9球目で右中段、右下を打ち抜き、正悟は終了した。
「いや〜、思ったより難しかったぜ。」
「それでも6球は当てているじゃないか。」
「いや、蒼に勝つならパーフェクトを狙うしかないだろ?」
「キャッチボールはしたことあるからコントロールはできると思うが、それも昔のことだ。さっきのを見ていただろう?今の俺の身体をどう使っていけばいいかまだ模索しているところだ。」
「じゃあ、感覚を掴む前に決着がつくことを祈ってるよ。」
俺は9個のボールを集め、正悟に的を直してもらい俺も始めることにした。
「いくぞ。」
俺の初球は、左上を狙い当てることに成功した。先ほど投げた時も左側を狙うことにはうまくいっていた。しかし、右側を意識したときに右に寄りすぎる傾向があったのでそこを修正できれば勝てるだろう。
2球目、3球目で左側は打ち抜くことができた。
「ここまでは好調じゃん、もう感覚を掴めたのか?」
「いや、まだ自分の中で差がある。左を狙っていたが少しずつ中に寄っている。」
「そうか、じゃあ右側が鬼門だな。」
俺は4球目を投げたが、真ん中上段を狙った球は右側上段にあった。
「危なかったな。」
「当てられただろ?」
「いや、あれはあの左の的を狙っていた。」
「狙ったところじゃないところに当てたってわけね。」
5球目を投げる前に深呼吸をして、再度同じ真ん中上段を狙ったところ今度は当てることができた。
6球目、7球目で真ん中の列も打ち抜き俺の勝ちが確定した。
「俺の勝ちだな。続けた方がいいか?」
「そうだな〜、蒼がミスるの見たいし、あと2球だけだろ?最後までやってくれ。」
「わかった。」
もう俺の勝ちが確定したものの後2球も投げることになった。
8球目は右の中段を狙ったが、ここで癖が出てしまったのか右に寄りすぎて外してしまった。
「蒼も外したな〜、これでパーフェクトはないな。」
正悟にそう言われたので、俺は今までよりもコントロールに集中してある一点に狙いを定めて、9球目を投げる構えを取った。
「ふぅぅぅ…。ッ、ハッ!」
俺が狙ったのは2個の的のちょうど間、つまり2枚同時に打ち抜くことができるところだった。
そして俺が投げた球は、狙い通り2個を同時に打ち抜いた。
「正悟、パーフェクトはないんじゃなかったか?どうやら、パーフェクトにできたようだが…。」
「おいおい、負けず嫌いかよ。まさか狙って2個同時に打ち抜くとは思わなかったぜ。」
正悟はやれやれという感じで俺に声をかけてきた。
俺もうまくいくとは思わなかったので成功してよかったと思っていた。
俺たちは使った球トマトを最初にあった状態に戻して、その場を後にした。
「よう、おかえり。」
「今戻った。」
俺たちは一と詩音が休んでいたところに戻ったが、秀人と響真はまだ打っているようで戻ってきていなかった。
「蒼と勝負をしていたけど負けちまったぜ。」
「何の勝負をしていたの?」
「ピッチングだよ。ストラックアウトみたいなもんだけどよ。」
正悟はそう言って俺たちが使っていたところを指さしてそう言っていた。
「へえ〜、やっぱり蒼はうまいんだね。」
「マジでうまいよ。1球外したのに結局パーフェクト出してきてよ〜。」
「じゃあ2枚同時に打ち抜いたの?」
「そうそう。俺がもうパーフェクトはないなって言ったらパーフェクト狙うために集中して2枚打ち抜いてたよ。」
「蒼も負けず嫌いなんだね!」
「意外だな〜、淡々とやるから勝てればいいって感じだと思ってた。」
詩音と一にまじまじと見られてしまった。
そんなに意外だったのだろうか?
俺はそう思ったので、
「勝負は確かに勝つことを考えているがその過程も意識している。ただ勝てばいいなら楽しむこともしない。今回は勝ちが決まっていたが、正悟にもパーフェクトはないと言われたならばあえてパーフェクトを狙う方が面白いだろう?」
「なるほど、本当に負けず嫌いだ。」
「蒼のこういう一面が見れてうれしいな。」
一と詩音は何か納得した様子で、また、俺のことを知れてうれしいという様子だった。
「悪い、夢中になっていた。」
「いや〜、久しぶりで気持ちよかったから思いのほか続けちまった。」
「大丈夫だ。」
「うんうん、こっちでもゆっくりおしゃべりしてたから大丈夫だよ〜。響真はともかく秀人もはまるとは思わなかったけど!」
「あ〜、僕も意外だって思ったけど、テニスとかを見てて勉強だけじゃなくて運動もできるみたいだからそうでもないのかな?」
「どうだろう。だが、体を動かすのは嫌いじゃない。」
秀人の発言は最初の印象からすれば驚きだが、この数時間の間のことを考えれば特段以外とは思わなかった。
彼は勉強をしているところを多く見るが、おそらく日常的に体を鍛えているのかもしれないと思わせるほど体の使い方がうまいのだ。
「そろそろ昼飯を食うのにちょうどいい時間だ、飯を食いに行かないか?」
響真は時間を確認して提案をしてきた。
俺たちも響真につられて時間を確認すると、12時少し前ほどになっていたので、
「そうだな、俺も賛成だ。」
「僕もいいともうよ。」
「じゃあ行こうよ。この辺りに飲食店は複数あったけど、この時間じゃ混んでるかもしれないよ。」
俺たちが賛成して、他の2人も無言ではあるが反対をしていなかったので、詩音は俺たちを飲食店へと案内しようとした。
俺たちは詩音を先頭に最上階から、1階へとエレベーターを使って降りていった。
受付で再入場の意思を伝えて外に出ると、詩音の言う通りいくつかの飲食店はあったが、どこも混んでいるように見えた。
俺たちはどの店にするか相談したが、その中で比較的すいていそうに見えるファミレスに向かうことにした。
そこでは少し待つことになったが、それぞれが昼飯を頼んで談笑しながら食べることができた。
俺たちは食べ終えると、午後はどうするか、その後はどうするかを話し合った。
「午後はどうする?」
「室内スポーツでいいんじゃないか?」
「僕はボーリングもしたいかな〜。」
「あっ、僕もやってみたい!響真は苦手って言って一緒に行ってくれなかったし。」
「仕方ねぇーだろ、投げても外に外れてばかりであたんねぇーんだから。」
響真は詩音に苦手なことを言われて、少しばかりキレて言い返していた。
豪快なプレイが売りの彼にとってはボーリングのように技術を求められるものは苦手なようだった。
俺と同様に意外だと思った秀人は
「お前でも苦手なことはあるんだな。」
とストレートに感想を述べていた。
「そう言う秀人はできるのかよ?」
響真はちょっとイラついた様子で聞き返すが、
「そもそもやったこがないためできるかは判断しがたい。」
秀人は飲み物を飲みながらサラッと言い返していた。
「まぁまぁ響真も落ち着いて?みんなの真似をすればできるようになるかもよ?」
「お前のせいだろ。はぁ…。」
響真は詩音に諫められてため息をついたが、それで少し落ち着いたようだ。
「まぁお前らのやり方見て参考にするよ。」
「俺も参考にさせてもらう。」
「あれ、蒼もやったことないのか?」
「正悟はあるのか?」
「おう!これなら蒼に勝てるかもな!」
「初めてやる相手に勝ってうれしいのか?」
「蒼なら初めてでも普通にいい勝負になりそうだろ?」
正悟がそう言うと他の面々の否定はしなかったが、誰も何も言わなかった。
「俺もさすがに初めてやるものでは感化をつかめないとできないぞ?」
「いや、感覚さえ掴めばできるっていうことになるのだろう?」
秀人はあきれながら俺の発言に対して指摘をしてきた。
「…まぁそうなるか。」
俺がそう言うとやっぱりかというリアクションをして呆れかえっていた。
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