第27話
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昨日のアクセス数が過去一番で驚きました笑
俺たちが次にやってきたのは、フットサルのコートだった。
そこで俺たちは、3対3でミニゲームをすることにして、チーム分けはグーとパーで別れた結果、俺と正悟と一、秀人と詩音と響真になった。
試合は15分ハーフで行ったが、コートの中に6人でボール1つはハードなものでかなり疲れてしまった。
響真は当たりの激しいプレイが多かったが、俺か正悟であれば競ることができたので良かったが、一の場合は吹き飛ばされて危ないということで遠慮してもらうなど、ヒートアップしたせいで制限を加えられていた。
フットサルはテニスとは違って、秀人は経験がなく消極的な動きが多かったが、時間が経つにつれて俺たちのプレイを先読みしたディフェンスを見せるなど自分にできることをしていた。
詩音は攻めることが得意でなかったので秀人とディフェンスをしていたが、ボールを繋ぐことを意識していてパスが多かった。
ボールを運んで俺のディフェンスの間合いに入る前にパスを出すといった消極的なプレイだったが、ボールはロストしていないので下手に突っ込んで取られるよりはよかっただろう。
このように相手チームは性格ゆえに役割がわかり易く、チームとしてもバランスがいい方だった。
対して俺たちは、正悟と一に攻めてもらって、俺が守るといった役割だった。
一はサッカーを小学生のころに遊びの中でやっていたのでその経験をうまく活かして、基本的にはゴールを狙う動きをしていた。
正悟は俺が運んだボールをゴールまで運ぶか一に渡すかといった味方のサポートや自分で決めに行く動きをするなど、一人で複数の役割をこなしていた。
しかし、スタミナの管理がうまくできているのか終盤までバテルことなく動き回っていた。
股抜きやヒールリフトなどのトリッキーな技を使うなど、フットサルを一番楽しんでいたのは彼かもしれない。
俺は基本的にはゴールを狙ってくる響真を止めるか、パスを先読みして取りに行くなど守備全般をこなしていた。
ゴールを時々狙うために攻めたりもしたが、足元の技術があるわけではないので相手を抜くことができず、運んではパスをして、ということをしていた。
30分経つ頃には全員が汗をかき体力を消耗していた。
「やべー、あんなに、動いたのは、久しぶり、過ぎ、て、疲れた。」
一はコートから出てベンチに着いて寝転んでしまった。
「おい、それはさすがに邪魔だ。」
響真はそう言いながらも、一の足を避けて座った。
「ごめんごめん、ちょっと待って起き上がるから。」
一は息を整えながら起き上がり、座り直していた。
「僕も疲れちゃったけど、蒼はそんなに息が上がっていないね?」
「ああ。毎日走りこんでいるからこれくらいなら平気だ。」
「そうなの?どれくらい?」
「そうだな…。正確な距離は分からないが、1時間程度は走っているから10?以上走っていることは確かだろうな。」
「10?も!?」
「おいおい、学校行く前にそんなに走っていたのかよ?」
「昔からずっと走っているからこれぐらいは慣れた。」
詩音が質問をしてきていたが、正悟や一がリアクションをしていたが、他のメンバーも毎日この距離を、しかも、昔から習慣として走っていたと聞いて驚いていた。
俺からすれば当たり前のことになっていたが、他の人からすれば普通の学生はそんな距離を部活も入っていない奴が走るのおかしいと言われた。
「蒼が体力お化けということは分かったが、秀人も案外体力あるし、運動神経もいいよな。」
「俺か?体は蒼雪ほどじゃないが鍛えているからな。体が使い物にならなくなったら困るだろう?」
「なるほど、一理あるぜ。それに体は資本とかいうしな。俺ももう少し鍛えておかねえとな。蒼に当たりに行ったのに負けたのは悔しいしな。」
「俺としては勘弁してほしいが…。響真の当たりは激しいから大変なんだ。」
「スポーツは力勝負にした方が俺はやりやすいんだよ。小手先の技で攻めるのは向いてなかったからな。」
「あのね、響真も昔はちゃんと色々頑張っていたんだけど、先輩に力勝負で負けてからはそっちで張り合っちゃって気付けば力任せのプレーをするようになっていたの。」
「詩音!余計なことは言わなくていい。」
「はーい。」
俺たちはしばらくの間休憩をすることにしていたが、響真はすぐに回復してまだ動けるということで一人でバッティングコーナーに行った。
一はまだ動けないから行ってきていいと言ったが詩音もまだ休むということで、彼らを残して、俺と正悟と秀人で響真に続いてバッティングコーナーに向かった。
さすがに4人分は空いていなかったので響真で一つ、俺と秀人で一つのところを使うことにした。
正悟はピッチングの的当てに向かっていた。
「どうやるんだ、これは?」
俺と秀人はどちらも操作方法がわからなかったので、響真に設定してもらって打ち始めることにした。
響真は隣のスペースで豪快にバットを振っていた。
当たっているかで言われるとうまく当たっている方だが、上手くミートしたときはいい音を鳴らしながら飛ばしていた。
俺は秀人に先手を譲って打つ様子を見ていたが、
「響真より早いのは初心者である俺には難しいだろう。まずはゆっくりな球から慣れて徐々に速度を上げる。」
といってバットを構えていたが、タイミングがうまく合わずに、こちらのエリアではいい音がするどころかバットに当たらず、苦戦していた。
「難しいな。」
秀人はそう言って俺と交代した。
秀人のスイングを見ていて思ったのはゆっくりでも打ちにくそうだということだったので、球速を少し上げて、ちょうどよさそうな速度を探してみた。
「フッ!」
カキーンッ
三球ほどでタイミングをつかむことができて、ホームランと書かれているところまで打つことができた。
「やるじゃねーか!」
隣から響真が俺に声をかけてきた。
「タイミングが掴めればどうということではない。」
「そのタイミングを掴むのが難しいんだよ。」
響真は俺の身体能力に呆れたようにそう言ってきた。
まだ球数は残っていたので、上手くミートするようにタイミングを合わせながら徐々に球速も上げて俺は思いっきり打つ快感に身を任せていた。
「蒼は何でもできるんだな。」
秀人は俺と交代するときにそう言ってきた。
「何でもできているわけじゃないさ。できることしかやっていないし、短時間で慣れてみせるからできているように見えているだけだ。」
「だが結果としてできていることに変わりないだろう?」
「どうだろうな。俺にはできるの基準がわからない。俺はプロではないからそう言った人たちのレベルではできているとは思えない。初心者ではない実力を見せているとは認めるがな。」
「なるほど、どこを基準にするかで捉え方は異なるな。すまん、つまらないことを聞いた。」
「いいってことだ、気にするな。」
秀人は俺のスイングを見ていたおかげで、打つイメージがつかめたようで、球速を上げてもバットに当たるようになり徐々にバットにいい当たりが出始めていた。
そして最後の一級ではホームランのところまで飛ばすことができ満足そうにしていた。
「ようやく俺も1本決められた。」
「お疲れ。」
「蒼はもういいのか?」
「正悟の様子を見てくる。」
「そうか、わかった。」
そういって、秀人は交代せずにそのままバッティングを再開した。
俺はそこから離れてピッチングのところに行ったが、ストラックアウトのようなゲームになっていた。
俺が付いたときには、的が4つ残っていた。
正悟は大きく振りかぶって投げたが、残っていた的からは外していた。
「よう、難しそうだな。」
「ん?蒼か。どうした?」
「一人で寂しくやっているんじゃないかと思って様子を見に来たんだ。」
「なるほどな。こっちはこっちで楽しんでいるぞ。」
「それならよかった。」
「蒼もやるか?」
「いいのか?」
「ああ。十分俺も投げたしな。」
「わかった。」
そう言って正悟と俺は交代して、的を9個並べ直した。
「ハッ!」
俺は正悟の真似をして投げたが、上手くフォームが合わなかったので、今度はそこから自分が投げやすいフォームを探しながら投げてみた。
10球を投げるころには大体のフォームはつかめたが、的に当たるかは別の話で狙ったところからずれてしまい、右の縦3つを残していた。
「蒼」
「どうした?」
「ゲームをしないか?」
「ゲーム?」
「そうだ。全部で9球使って、どっちが多く倒せるかって勝負だ!買った方がジュース1本、どうだ?」
「面白い、受けてたとう。」
「そうこなくっちゃ!」
俺と正悟で的当て対決をすることになり、勝負をするためにお互いに用意をし始めた。
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