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俺たちの共同学園生活  作者: 雪風 セツナ
1学期編 ~中間試験~
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第12話

デパートへは14:30頃に着いた。


5月にもなり、ほとんど毎日のように買い物に来ていたので慣れたように店内を見て回った。


デパートのように大型の店舗ともなると、それなりの従業員がいてよく顔を合わせる店員もいた。


時々話すような顔見知りもおり、噂程度の話であっても聞くことができたりしてなかなか面白くもあった。


今日も見知ったおばちゃんがいて、千春が声をかけられていた。

面白くはあると言っても下世話な話に巻き込まれたりもするので、俺よりも千春がよく話している感じだ。


コミュニケーション能力を考えると向いていないかもしれないが、そのままにしておくのも考え物と言うことでこういう機会では多少は話すように言ってあった。


…決して俺が巻き込まれずに逃げるためではない。


「今日は2人で来ているようね。仲良くやってるかい?」

「ええ。よくしてもらっているわ。」

「そうかい。若いんだからしっかりと食べなさいよ。体が細っこいんだから。」

「はい。」


俺は千春が話している間は一歩引いたところでそう言ったやり取りをみていた。


「蒼雪君、ぼ〜っとしてないで行くわよ。」


俺が巻き込まれないように下がって呆けている間に千春とおばちゃんのやり取りは終わっており、先に進もうとしていたようだ。


「悪い。」

「もう、あなたが会話に慣れるようにと言うからこうしているのだけれど、あなたは私を隠れ蓑にしたいだけなのかしら?」

「ああ言った人は苦手でな。嫌いではないがどんどんと踏み込んでくるから困ってしまう。」

「それは私もよ。まぁいいわ、行きましょう。」


俺たちは買い物を再開した。



数十分後、俺たちはいつもより多く食品を買い込んでいた。

普段であれば数日分買い込むということはあまりないが、翌日に外出することがわかっているのであれば時間の関係上買い物ができなくなるかもしれないのでこうして普段より多く買っておいたのだ。


さすがに両手に袋を持っていると邪魔だったので宅配サービスも頼んでおいた。


デパートへ買い物に来ている人が多いので帰りのバスで邪魔になったら申し訳ないという配慮もある。


俺たちはそのまま帰るか少し話したが、千春が本を見ておきたいというのでついて行くことにした。

俺は前日に確認もしているのであまり見ておくものはなかったが、千春も最近は買いに来れていなかったからということだった。


本屋に着いたが、俺は特に確認するものはなかったので、参考書でも眺めておこうと学習書のコーナーへ向かった。

千春は自分が普段読んでいる作品があるコーナーへと向かっていた。


勉強に関しては参考書を必要としたことがなかったのでどういったものがあるのか見ていると、思ったよりも種類があることが分かった。

出版している会社によって本に特徴もあり、わかり易さや難易度も違う。

自分に合ったものを見つけられるのかが大事になりそうだと思った。


進路をどうするか、ということはまだ考えていなかったが、なんとなく大学入試の過去問を見たり資格試験の本を眺めたりしていた。


(俺のやりたいことは何だろうな…。世の中には多くの種類の職があり企業がある。自分のやりたいことが何かを考えないとこういった本も必要にならないんだな…。)


俺は資格試験の本を眺めながらそんなことを考えていた。



どれくらい資格試験の本を眺めていたんだろうか、気が付いたら千春が来ていた。


「こんなところにいたのね。ぼ〜っとしていたけれど、どうかしたのかしら?」

「いや、俺のやりたいことは何だろうと考えていたんだ。」

「そういうことね。それで、やりたいことは思いついたのかしら?」

「いいや、とくには。」

「そう。なら、まだそれでいいんじゃないかしら?まだ高校生活も始まったばかりで進路を考える時間はたくさんあるわ。それに、高校を出てからでも、大学に進学してからでも考えられることよ。」

「確かにそうだな。ちなみに、千春は何かやりたいことはあるのか?」

「そうね。目指しているものはあるわ。けれど、それができるかはまだわからないわ。まだ目標と言うだけでそれに向かう一歩を踏み出せていないわ。」

「そうか。目標があるならそれに向かって頑張れそうだな。」



俺たちは本屋を出て、そのまま1階に降りてデパートをあとにした。



家に着き少しした頃にデパートで買ったものが届いた。

俺たちはそれを受け取り冷蔵庫に片づけてから2人で中間試験に向けて予習をした。


中間試験の内容はほとんど分っていないが、少なくとも確実なことは相棒を作るように仕向けたりもしていることから2人、ないしはそれ以上の人数で取り組む形の試験になるだろうということだった。


試験の答案を協力するということは難しいが、勉強であれば互いの苦手分野はフォローできそうだった。


俺は千春にわからないところや、自分の認識で間違っていないか聞かれたところを教えていた。


俺は授業では復習をしているにすぎず、ある程度の内容は分かっているのでそこまで必死に勉強をしたことはなかったのでうまく教えられているかはわからなかった。



「これぐらいにしましょうか。」


千春がそう言うので時間を確認してみると、始めた時間がいつだったのかはわからなかったが、18時近くなっていた。


俺たちは勉強していたものを自室へと片付けてから、再び1階へと戻りキッチンで夕飯を作り始めた。



夕飯を作り、食べ終えると、俺たちはそれぞれの部屋へと戻っていった。

一緒に生活をしているとはいっても基本的には互いに自室にいることが多かった。

用事がある時や、一緒にいたいというときはリビングにいるか、声をかけたりするが、夕食後は自室にいることが多かった。


部屋に戻り本を読み始めると、少ししてから端末に連絡があった。

誰からだろうか、と確認をしてみると、俺たちの男子グループで詩音からだった。



詩音:「せっかくの休み中だからみんなで遊びたいな」

秀人:「休みが始まって随分と時間が経っているようだが…。少し時間を共有するぐらいなら構わない」

正悟:「お〜、秀人が真っ先に賛成すると思わなかったぜ。

    ちなみに俺もそれには同意かな。」

詩音:「響真も賛成してくれているけど、一と蒼雪はどうかな?」

一 :「僕も問題ないよ。日にちによるかもしれないけど。」

蒼雪:「俺も問題ない。」

響真:「こいつのわがままに付き合わせて悪いな。」

詩音:「別にいいじゃん、せっかく仲良くなったんだよ?みんなで遊びたいんだもん。」

一 :「まぁまぁまぁ、遊ぶにしてもどこに行くの?この島にレジャー施設なんてないけど。」

詩音:「僕もそれを考えちゃって…。みんなでパーティーゲームでもする?」

正悟:「それも有りだな、親睦を深めるってことで!」

秀人:「せっかくの機会だから外出と言うことも考えたが、行く場所はやはりないか。」

響真:「こいつの思い付きだからな。なんも考えてないはずだ。」

詩音:「言い返せないけど、何も考えてないわけじゃないもん。

    映画とか考えたけど、みんなの性格も違うし合わないかもって思って。」

正悟:「映画でもいいんじゃないか?今話題になってるやつもやっているし。」

一 :「それはもう僕見てきちゃった…。」

正悟:「マジか〜。」

響真:「無理に映画に行かなくてもいいだろ?好きなもん観てくればいいじゃねえかよ」

詩音:「それじゃみんなで行く意味ないじゃん。」

秀人:「そういえば、アミューズメント施設はなかったか?今調べてみたら出てきたが。」

詩音:「あ〜、あそこか〜!いいね!なんで思い出せなかったんだろう…。」

正悟:「あまり広告とかないからじゃないか?」

響真:「確かにそれはあるな。この島じゃ本島の新聞やチラシもらっても意味ないと思って取ってるやつすくねぇし。」

一 :「まぁとりあえずその施設に行かない?僕も行ったことないし、面白そうじゃん。」

詩音:「いつ行こうか?」

蒼雪:「少なくとも明後日以降だな、明日は予定がある。」

詩音:「じゃあ、明後日か明々後日かな?」

秀人:「それぐらいがちょうどいいだろう。いつ行こうがこの連休だ、どうせ混んでいる。それなら翌日も休みがあるタイミングの方が疲れを残さないだろう。」

詩音:「じゃあ、4日を予定して、何かあれば5日にしようか。」

響真:「おう、そうするか。」

正悟:「俺も構わないぜ!」

一 :「僕もいいよ。」

蒼雪:「異議なし。」

秀人:「同じく。」

詩音:「じゃあ、明後日よろしくね!時間は現地に9時でよろしく!」

響真:「了解だ。遅刻するなよ。」

蒼雪:「了解。」



俺は男子グループでの話を終えると、その施設について自分でも調べることにした。


どうやら、この島にいる住民からの希望があって作られたようだった。

学生であれば部活動などのスポーツをすることができるが、そう言ったスポーツをする環境があまり用意されておらず、娯楽も少ないということでいくつかのアミューズメント施設で学生が行く頻度が多いとされるアミューズメント施設を建設したようだ。


スポーツはバッティングやバスケ、フットサル、テニスもできるようだった。他にもあるが主要なものはこの辺りだろう。


また、ボーリングやカラオケ、ビリヤード、ダーツもできるらしい。


(こういった娯楽ができる場所がこの島にもあったんだな。)


調べていくと少し興味が出てきた。


しかし、先ほどの話にも出てきたが如何せんこの島での情報と言うのは人伝によるものがほとんどで、こういった施設についての情報は知ろうとしなくては知ることができなかった。


「次、どうぞ。」


俺が色々と調べているうちに千春は風呂に入っていたようで、空いたから知らせに来てくれたようだった。


「わかった、俺もすぐに入る。」


基本的には俺の前に千春が入るようにしている。

最初のころはどちらが先に入るか、ということで何度も話し合った。


どちらも譲り合った結果としてじゃんけんで決めることにして今は千春が先と言うことで落ち着いた。


俺は必要になりそうなことは調べ終わったので、風呂に入り、翌日に寝坊しないように早めに休むことにした。


ここまでお読みいただきありがとうございました


また次話もお読みいただけると嬉しいです


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