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俺たちの共同学園生活  作者: 雪風 セツナ
1学期編 ~中間試験~
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第11話

―――――5月2日


瑞希と出かけた翌日、俺は寝る時間が少し遅くなったりもしたがいつも通りの時間に起きてランニングをしていた。


日課として雨の日以外は走っているので、走らないでいるともどかしく感じている。


以前、4月の雨だった日は走らないでいたせいか体が疲れておらず眠れなかったということもあった。

それからは、雨の日は自室で筋トレをするようにしていた。



ランニングから戻り、いつものようにシャワーを浴びて千春と朝食を食べていた。


「今日は何か予定はあるのか?」

「いえ、特には。」

「そうか。」


俺たちはこの日はやろうと考えていたことがあったわけではないので暇を持て余していた。


俺は強いて言えば昨日買った本を読むということがあるが、果たして休みの使い方としてそれでいいのかと思っていた。

せっかく4冊も買ったのだから時間をかけてじっくり読むにしても暇つぶしではなく息抜きや気分転換として読書をしたかった。


「そういえば、ポイントは確認したかしら?」

「昨日出かけたときに確認をしている。」

「そう、それなら、先月分のポイントを払っておかないかしら?」

「そうだな。今のうちに済ませておいた方が良いかもしれないな。忘れてしまった、では済まないからな。」


俺たちはそう言って互いに端末を操作し始めた。


家賃の支払いは学園の学務課でも支払うこともできるし、端末を操作して自分の専用ページから相棒の項目を選び、BPの確認や家賃の支払いができるようになっている。今はまだ俺たちにBPはなかったので、それぞれのPPから支払った。


この家は俺と千春が125,000ポイントずつの計250,000ポイント毎月かかる。

これだけのポイントがかかるので、相棒を組むのかどうか悩んでいたのだ。


「俺の方の先月の振り込みは終わったぞ。」

「ええ、こちらも振り込んだわ。」

「一応払えているが、今月はもう一度この払い込みがあるのか。」

「そうね、ポイントをしっかりと残しておかないといけないわね。」

「今回の中間試験でも気を抜けないな。ここでミスをして評価が下がっては来月以降が厳しくなる可能性もあるわけだからな。」

「確かにそうね。そう言えば、あなたの今の評価はどのくらいなのかしら?先輩のお店で聞くタイミングを逃してから聞いていなかったわ。」

「そういわれると、確かに言ってなかったな…。俺の今の評価は3000だ。黒宮と話した推測だが、俺がこの学年のトップにいる2人のうちの1人だろう。」

「やっぱりあなたなのね。私の評価は、2820よ。」

「千春も相当高い評価を得ているようだな。」

「私も驚いたわ。だからあなたの評価を聞くまではどちらが上なのかわからなかったけれど。あなたが私より上にいるなら私もそれに追いつかないといけないわね。」


千春は悔しそうにそう言ってきた。

千春も高評価を得ていたのでもしかしたら俺に勝っているかもしれないと心のどこかで思っていたのだろう。


「追いつけるといいな。だが、俺はさらに上を目指すつもりだ。誰かに負けることなど俺は望んでいない。」

「……っ。」

「どうした?」

「い、いえ何でもないわ。いつかあなたに追いつくよう努力しないといけないと思っただけよ。部屋へ戻るわ。片付けを頼んでもいいかしら?」

「あ、ああ、かまわない。」


千春は俺の返答を聞いて部屋へ戻っていった。

どこか慌てた様子もあり、不審に思ったが本人が何も話さないなら俺からは聞かない方がいいと思い特に言及することはなかった。


俺は千春の食器と自分の食器をキッチンへ運び、洗っておいた。

その後はリビングでテレビをつけて、天気予報を確認してから部屋へと戻った。




―――――千春side




(またあの目をしていたわ…。彼の様子が、身に纏う空気が何かの拍子で変わっている。あの目はどこか冷たく感じた。)


私は逃げるようにして、蒼雪君から離れてしまった。


思えば、最初の変化はあの事件の時だったわ。

私たちが捕まり傷つけられて、それから少ししてから彼の纏う空気が変わった。

何がトリガーだったのかはまだわからないけれど、彼をあの状態にしてはダメだと私の勘がささやいていた。


部屋へ戻った私は先ほどの彼の様子は一時的なものだったから大丈夫だとは思ったが、

(後でもう一度何ともなかったか確認をすべきね。)

そう思い、今は自分も落ち着かなくてはならないと思い部屋で休んでいた。




―――――蒼雪side




あれから昼の時間が近づくまではお互いに自分の部屋にいたが11:50ぐらいになると、まるで示し合わせたかのように部屋から同時に出てきた。


「あら、大丈夫かしら?」

「ん?俺は特に何ともないが、どこか悪そうだったか?」

「いいえ、私の勘違いだったみたいね。それよりもお昼はどうしようかしら?何かリクエストはあるかしら?」

「そうだな…。」


俺は少し考えてから、


「オムライスはどうだ?」

「いいわよ。材料もあるしそんなに手間はかからないわ。」


休みの日は後退で昼ご飯を作っており、今日は千春が担当だった。

オムライスをリクエストした理由は昨日瑞希が食べていたのを思い出したからだった。

何も言わないのも考えさせると思ったので、とっさに思い付いたのがそれだった。


俺たちは1階へと降りて、キッチンへ向かった。

千春は冷蔵庫から材料を取り出し調理を始め、俺は食器類を出し、テーブルを拭くなど手伝える範囲のことをした。


それが終わると、千春の料理ができるまでは端末の確認をしていた。


「もうすぐできるわよ。」

「わかった。……ん?ああ、正悟からか。」


俺は千春からもうすぐできると聞いて、水を取りに行こうと端末の画面を消そうとしたところグループチャットに連絡が来たのだ。


内容としては明日か明後日どっちの方がいいかとのことで、正悟の希望は明日のようだった。


「千春、明日と明後日なら出かけるのはどっちがいいか聞いているぞ。」

「そうね…。どちらも予定はないのだし明日でいいんじゃないかしら?」

「そうだな。俺もそう送っておく。」


俺はグループの方へ明日で構わない旨を告げて画面を消した。


「「いただきます。」」


俺たちはひとまず連絡を取るのはあとにして昼食を先に取ることにした。

せっかくの出来立ての料理を冷ましてしまうのはもったいないし、連絡は緊急のものではないのでそこまで急ぐ必要はないからだ。


「味はどうかしら?」

「いいと思うぞ。家庭の味という感じがして俺は好きだ。」

「そう、よかったわ。」


俺たちはゆっくりと話しながらオムライスを食べた。


食べ終えると、お互いの飲み物としていつものように俺はコーヒーを、千春は紅茶を用意した。

そして、リビングで俺と千春は話しながらグループチャットの方へ参加した。



「すまない、昼食を食べていて返事ができなかった」

「そういうことか。急に反応なくなったから何かしているとは思ったけどな。」

「私も明日でいいと思うわよ。」

「ということはみんな明日でいいんだな?」

「ああ。」

「ええ。」

「うん。」

「返事はありがたいけど素っ気なさ過ぎだろ!?

 まぁいいや。集合は何時にする?」

「10時頃でいいんじゃないか?ほとんどの店が開く時間だ。」

「私もそれぐらいがいいと思うわ。」

「異議なし。」

「了解だ、じゃあ明日ショッピングモールに10時でいいな?」

「ああ。」

「ええ。」

「うん。」

「…もういいや。じゃあ遅刻するなよ。」

「あなたにだけは言われたくないわね。」

「早乙女が寝坊したら置いていく。」

「やっぱり俺だけ扱い酷くね!?」

「じゃあ、また明日。」

「久しぶりに舞依と会えるの楽しみにしているわ。」

「楽しみにしておく。」

「俺は放置ですか!?」

「そして誰もいなくなったか…、まぁいいや。また明日な〜」



グループチャットで明日の予定が決まり、互いにゆっくりとそれぞれの飲み物を飲んでいた。


飲み終えてそれぞれのカップを洗い終えると、俺たちは出かける用意をした。

俺たちがこれから向かうのはデパートである。


ある程度のものはまとめ買いをしているが、生ものなどは買い溜めしておくことができないので結局毎日買い物へ向かっているのだ。


普段であれば、学校終わりに行くときはどちらかだけが買い物へ行き、もう一方が夕飯を作るという分担をしている。


休日では、お互いに積極的に外出に行かないということもあるので、こういった機会に2人で出かけているのだ。


「用意はできたかしら?」

「ああ、直ぐに行ける。」


俺たちはデパートへと買い物に行った。



ここまでお読みいただきありがとうございました。


また次話もお読みいただけると嬉しいです。


感想・評価・ブックマークもしていただけると嬉しいです。

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