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俺たちの共同学園生活  作者: 雪風 セツナ
1学期編 ~中間試験~
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プロローグ1

今回の話は鬱展開がありますのでそう言うのが苦手な方はお気を付けください。


プロローグ1はとある人物の独白となっております。


明日のプロローグ2からが実質的に本編開始となっております。


今話はとても短いです、すみません。

―――――私は彼のころが好きだっただけだ。



私も以前はよく笑っていた。

彼も私の笑顔が好きだと言ってくれた。



私はよく涙を流していた。

けど、彼はいつも私を慰めてくれた。

彼は私が涙を流すたびに私の笑顔を取り戻してくれた。



私は些細なことでも彼に怒ってしまっていた。

それでも彼は、私の怒りを抑えようと謝り話を聞いてくれた。

最後に私が「ごめんね。」と謝るとその度に許してくれた。



けど、そんな彼はもういない。


彼は私には自分の心に抱えていることを言ってくれなかった。

誰も彼の心のうちに気づいてあげられなかった。

家族や友人も気づけなかった。


―――――そして、恋人である私も。



周囲の人は口々に言った。

彼が命を絶った原因が私であると。

優しい彼に甘えていただけだと。

お前が彼をそこまで思いつめさせたと。


私は必死に弁解した。

私のせいじゃない。

彼が話してくれなかったからだ。

私だって知ろうとしたんだ。


いくら言葉を重ねたとしても周囲の意見は覆らない。

しまいには彼の家族でさえ、私のせいにした。

自分たちも気づかなかったことを棚に上げ悪かったのは私だ、私たちの責任ではないと言ってきた。


私は感情が抑えきれなかった。

どうして、みんな私のせいにする。

どうして、私の何が悪かったんだ。

どうして、私にしか責任がない。


どうして、どうして、どうして、どうして、どうして……



私はそれからしばらく学校を休んだ。


誰にも会いたくなかった。

勉強は今まで真面目にやってこなかったけど、教科書を読むしかやることがなかった私は何度も同じ教科書を読み続けた。

問題集も何度同じものを解いたかわからない。


繰り返し同じことをしていることは苦にならなかった。

彼がいなくなってから私の世界の色は無くなってしまった。


彼以外の私の感情を受け止めてくれる人はいないだろう。

彼以外に私を理解してくれる人もいないだろう。


気づけば私の感情は希薄なものになっていた。

私の心が動かされることが少なくなっていた。

けど、私の世界にいるのは私だけ。

だからそれでも問題ないかもしれない。


時間が経ち、私は学校にまた登校するようにした。

親とも最低限の会話をしてこなかったから会話の仕方を忘れてしまった。

けど、誰も私に話しかけてこようとしなかった。

だから私からも話しかけに行くこともなかった。



3年で進路を考えるときに先生から呼び出された。


『相棒共生学園』

聞いたことはあったけど、なぜ、先生は私なんかをこの学園に勧めるのだろう?

特に目指すものがない私はこの提案を受けて受験した。


そして合格していた。




―――――私は一人でもよかった。


―――――けど、気づけば私の近くに人がいた。



どうせ私のことを気にかけることもなくなるだろう。


私のことを気にかけてくれる人なんてもういないのだから。


私は彼らに対して、感情が抑えきれなくなりそうなこともあった。

けど、私はそれでも抑える。

私の感情は重過ぎるのだ。

きっと、また耐え切れなくなっていなくなってしまうだろう。


そして、私の事情を知る人がいた。

同じ学校から来たわけではないはずなのに知っていた。


何故知っている?

何故それでも側にいる?

わからない。

わからないことは考えない。


そして今日も私は、いつも通り、機械的に1日を過ごす。

それが誰も傷つかない唯一の方法だから。


ここまでお読みいただきありがとうございました。


また次話もお読みいただけると嬉しいです。


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