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さあ、朝です!

この晴れやかな太陽の光を私は忘れません!

あぁ、神様…自由をありがとう…!!


「姫様…うぅっ…!精霊様はなぜっ!おいたわしや…」


窓から空を見上げ祈っている私を、何を勘違いしたのか涙ぐみ見つめるアニータが居た。


『可哀想だから、あの子たち呼び戻そうか?』


〝あぁん!?また私に臭くなれっての!?〟

怒りを込めてリクを見つめると、リクはやれやれと首をふり呆れていた。

リクの空気を読まない発言に私は気分が下がりアニータに今日、王都へ視察に行くことを伝えた。


「アニータ、今日の予定に視察を入れてちょうだい。近場の王都へ行くわ。」


「本日より姫様は予定がございません。王様より姫様の予定に従うように言われております。」


その言葉を聞いた私は再度神様へ祈りたくなるも淑女教育を思いだし、にこやかに返事を返すのだった。


その後、いつも通りボリュームのある朝食を食べたあと私は簡素なワンピースに着替え自室のドアを開け、王都へ行こうとすると声をかけられた。


「マリーン姫様、本日より護衛に付かせていただく騎士のヤンです。宜しくお願いします。」


そこには仮装中年がいた。年齢も中年に差し掛かっており髪色は赤茶で、弛んでるであろう手足は騎士服で隠れていて分からないが隠れきれないお腹の出っ張り、顎のラインは二重顎になるかならないかくらい、眉毛は濃いが綺麗な形をしており、目は切れ長の奥二重、唇は厚みあり匂いも…なかなか強烈でイケメンに分類されるであろうと予想できた。


『あははははっ!何この人!すっごいね!痩せれば格好よくなりそうなのに、この残念さ!

けど、魔力は美味しそうで結構沢山あの子たちがいるね。』


リクの言葉に激しく同意するも、両親以外で久しぶりに強烈な匂いをさせた人が突然近くに来て、匂いを我慢するのに必死で反応もせずヤンを見つめていると、何故か頬を染めた。赤くなったヤンを呆然と見ていると照れたように頬を掻き私の手を恭しく取った。


「それでは姫様、参りましょう。」


………………………………



今私は徒歩で王都観光をしている。中年のおじさんと。

騎士服は目立つので私服に着替えてもらい手を繋いで歩いてもらってる。まるで親子か年の離れた兄妹のように周りから見られている事だろう。

今まで王城から馬車で孤児院や貴族御用達の商店へ慈善活動などで行っていたので、行ったことがないところへ行って見たかった。

なので今は一般の商店街に来ているのだけど、お店の中に居る人や道行く人がこちらを見て、まるでアイドルに出くわしたかの様にコソコソ話したり視線を向けてくる。

目立たない様に簡素なワンピースで市民の格好を真似たのに何故だ。


「すいません。私のせいで目立ってしまって。」


困惑していると、ヤンが謝ってきた。

ヤンの言葉を聞いて何故謝るのか不思議に思うも、すぐに思い出した。この中年おっさんヤンはこの世界ではイケメンになるのであろうことを!!

いやぁ~余りの楽しさにヤンがイケメンだっての忘れてたわ。


「あちらのお店に入りましょう。」


周りの目の煩わしさにヤンの手を引き近くのお店に入ることにした。

数人の客が、ざわつくも外を歩いていたほど煩わしさを感じなくなりホッとした。何のお店なのか確認せずに入ったため、安心した私は周りを見渡すと、用途不明の道具から料理道具など置いてあった。

私は筆記道具や燭台をジーっと見つめた。

不思議なもので紙は現代ほどツルツルではないが質の悪い紙程度で、でこぼこやザラザラしてはいない。しかし、ペンに関しては万年筆で、しかも書くたびにインクを浸けなければいけない仕様だ。王城ではペンの中にインクが入れれる仕様なので、いちいち浸けなければいけないのが一般的のようだ。そして、この万年筆しか書く物はないみたいだ。

次に燭台だが下の方に油を入れるであろう場所があり、カバーもなく剥き出しの状態だ。王城ではよくわからない石みたいなのが光っているため、市民も不思議石を使っていると思っていたのでビックリした。


そして、この用途不明のものはなんだろうと、ただの小さな木でできた四角い箱と思われる物を不思議そうに見ているとヤンが教えてくれた。


「リーン、それは高級品の保冷庫だよ。」


様付けや本名で呼ばれると拙いので、今後付き合いも長くなるため愛称で呼んでもらうようにしたのだ。

高級品と保冷庫と言う言葉を聞き、私は驚いた。ただの木箱が高級品と言うのも、木箱が保冷庫と言うのも驚きしかない。

なんでも、木箱の中に窪みがあり、王城にある不思議石(青色)を入れると保冷庫になるらしい。

隣に置いてある鉄箱は不思議石(赤色)を入れるとオーブンもどきになるみたい。

因みに鉄箱に青色石を入れても問題ないけど、木箱に赤色石を入れると木箱が燃えるみたい。


『人って不思議な物作るね~。』


リクの言葉を尻目に続きの説明を聞くと、鉄箱、木箱もそこらへんから栽培した木じゃ駄目みたいで、森を歩いていると時々自分についてる精霊が木に行くことがあるらしくて、そんな木は魔力を帯びてるから、その木で作った物に不思議石を入れることによって、その石の効果が箱内で発揮できるらしい。


一通り見た私は、店外へ出て公園に行くこてにした。

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