魔法がこんなに不便だと思った事はない
「俺は生まれてくる世界をまちがえてしまったのではないか?」
別に病んでるわけじゃない、きっと…いや絶対!
そう思い始めたのは小学校からだった、俺は最初は才能だと思っていた、しかし、この世界に生まれるべきじゃなかったと気付いたのは高学年になったあたりからだった。
俺はこのなんの変哲も無い世界で魔法を使えた。
それが段々不自然になった。
そして、俺は小学校高学年からこの魔法を余り使わなくなった。
いや、きっと使えるのがバレたら殺されるとちっちゃい頃の愉快な考えが俺を恐怖に陥れたからだろう。
そして、現在、朝を迎えたピチピチの現役高校生の訳だが…!
「この世界から異世界に行く方法って本当にあるのか?」
夢では神様と何度もあって転生してるが、現実になった例は一度もない。
今は魔法をちょくちょく使う、しかも、みんなが考えてる魔法は全て使える、それに加え、威力の方は軽く人が殺せるでは?と思うほどの威力…。
訳がわからないだろ?おれもこの能力が有るのはとても嬉しい…いや、とてつもなく嬉しい!けど…。
「せめて、、せめて!スライムとか出てくる世界に俺を連れてってくれ!!!」
はっきり言ってこの世界で魔法は余り要らないのだ。
攻撃魔法に関しては使ったら相手は確実に死ぬ、それくらい俺の威力はすごい…!(北◯鮮のミサイルと俺の爆発魔法どっちが強いのは疑問に思ったことはあった。)
しかし、同じ魔法を使えるやつとは出会った事はない。そもそも絶対いないだろう…こんな能力持ってんの…。
だが、俺はゲームが好きでゲームの中のキャラと同じ魔法が使えたりアニメのキャラと同じような魔法が使えたのはとても嬉しかった。
俺はベッドから体を上げ、窓を開ける。
「今日もいい天気だな、こんな日はゲームをするしかないな。むしろ、それ以外に何がある?」
俺はそうしてゲーム機を起動する。
すると、俺はあるとかに気がつく…。
―――――――それは…。
「今日俺の気になってたゲームの発売日じゃないか!!」
そう、俺の好きなゲームのGOD OF W◯Rの発売日なのだネットで買おうと思ったのだが、余り体を動かさないと体に悪い。と考え、近くのゲームショップで予約していた。
どうやらその事を俺は忘れていたらしい。
これは急いで向かわねば。
現在自分の部屋に置いているデジタル時計を見て確認したところ、現在午後2時過ぎと言ったところ。
俺はてっきり朝かと思っていたが、世界は既に午後を迎えていた。
「ま、まぁこんな時もあるよな…」
ここ最近昼夜逆転になっているが、俺はそんなの気にしない。気にしたら負けだと自分は思っている。
「とりあえず、ゲームショップに向かうか…」
そうして身だしなみを整えるのが面倒だったので、歯を磨いてパジャマのまま家を出る。(一応パジャマの上に一枚羽織っといた。)
午後2時過ぎに、パジャマで外に出るのは少し変だとは思ったが、気にしたら負けだと自分に言い聞かせる。
自分の家からゲームショップまではそう遠くはない。
「天気もいいし、今日はランニングでもしながらあっちに向かうか。」
そうして、走りながらゲームショップに向かう。
―――――しばらくすると事件は起こった。
―――――それは一瞬の出来事だった。―――
俺は普通にゲームショップに向かい走っていた…
すると、俺は何か柔らかい物を踏んだ、、、それは何かは分からなかった。俺は得体の知れない物踏んだ衝撃で見事に後頭部から後ろに向かって転んだ。
そして、転ぶ最中、足元に何かがあった。
それは犬のフンだった。
俺は犬のフンだったを踏んでいた。
そんな、いい天気の中俺は犬のフンを踏み、その衝撃ですっ転び、意識を失ってしまった。
意識が薄れていく中で僅かな光が見えた、遂に来たか!?念願の神様ご対面か!俺は胸を高鳴らせながらその光へ向かった。するとそこには、
「始めまして……。神様でーす!!!」
「は、始めまして…。」
なんだあいつは…本当に神様か?『始めまして』までは、しっかりしていたのだか、その後のなんだ「神様でーす!」とは?本当に神様なのか?
そう深く考え込み、悩んでいると神様らしき人物が喋り始めた。
「きみ〜私を神様だと信じてないでしょ〜?」
俺は今考えている事がバレたかと思い少し焦った、しかし、俺はそれを悟られないように平常心を保った。
何事も平常心が大切だ。
すると神様らしきひとが喋り始めた。
今気づいたが神様は何故かパジャマだった。
少し嬉しかった。
そっか、俺とお揃っちだね。
「ま、いいや!とりあえずきみは異世界に行きたい!…と、すごく願っているね!」
いきなり、その話題が振られてくるとは思いもよらず自分は少し動揺を隠せなかった。
「い、異世界に行かせてくれるのですか!?」
遂にこの時がきたのか?俺の念願の叶いが遂に叶うのか!?
―――――「嫌だ。」――――――
「え?」
俺は何故否定されたかわからなかった。