5話 ある日 森の中 ◯◯に 出会った(後半)
今回も短いです。
「……い、大丈夫か?」
「ん、んー」
意識がぼんやりするがルリが起こしてくれているのがわかる。
「そのままにしておれ。今日の特訓は終わりにしよう」
「ああ」
と、そこで俺は気付いた。さっきから俺の頭の下が柔らかいのだ。これはひょっとするとルリが擬人化して膝枕を?!
俺は期待に胸を膨らませゆっくりと目を開けた。だが、ルリの顔が見当たらない。おかしいなと思い頭の下に目線を移す、とそこには
「スライムかよ!」
明らかに怯えた表情のスライムが俺の枕になっていた。
「これはどういうことだ?」
近くに霊体の姿でプカプカ浮かんでいたルリに聞くと、
「ああ、あいにく近くに枕となるものがなかったのでな、近くを通りかかったスライムに枕になってもらったのだ」
なんかルリが目線一つで従わせたようにしか聞こえなかったがまあ、ルリなりの親切なのだろう。
「ありがとな」
一応俺のことを心配してくれていたようなのでお礼を言うとまんざらでもないように、
「なに、気にするな。困った時はお互い様だ」
その答えが以外に真面目な答えだったので思わず「はは」と笑ってしまった。
それからというもの、30分くらいの休憩をとりゆっくりと家に帰った。
次回は少し遅れそうです。
気長に待っていてください。多分土曜ぐらいには……