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ニート更生人西園寺君子

異世界転移しないミリオタ

作者: 山田 勝

「え、ミリオタってどう思うかって?そりゃ、何で自衛隊に行かないだろう・・・と思うだけですわ・・」


「ウンワーーーー!ギャアアアアアーーーーー!」



「キャア!」

「主任、逃げましょう。ナイフ持っているかもしれませんよ!!」




 俺は宮本ムサシ!今日、俺の住居、離れに無礼な客がきた。

 女が二人だ。


 何でも西園寺商事で、職を世話するから、出て行って欲しい。

 この離れは壊して、弟、サトシ夫婦の家にするだと・・・



 分かっていない。

 日本は平和ボケしている。俺らサバゲ憂国団が、唯一、日本で分かっているのだ。

 情弱に何が分かる。

 日本は既に戦争を仕掛けられているのだ。


 だから、俺は、来たる日に向けて、サバゲ憂国団に入って、武芸、戦術、ガンハンドリング、マズルコントロールを学んでいるのだ。


 コンコン!


 ノックか。お袋か?



「ムサシや。アナグマが出たから、オモチャの鉄砲を貸しておくれ・・追い払うから」


「ああ、何でって!俺のG36を!」


「グスン、グスン、ムサシや。自衛隊に入って、鍛えて直しておくれ・・」


「母さんに何が分かる!自衛隊は時代遅れだよ!未だに銃剣突撃を教えているよ!」




 それから、しばらくして、また、あの女・・・今度は、何だ。自衛隊の制服、礼服を着たおっさん50代ぐらいと、普通の30代のおっさんを連れてやってきた。



「私、蘇我と言うもので、名刺をどうぞ」


「フン、自衛隊地方協力本部、自衛隊って未だに民間の事を地方って呼んで馬鹿にしているの?」


「さあ、どうでしょう。昔からの呼び方です」


 このおっさん。小太りだな。とても戦えるように思えない。


「宮本さんは、盾とナイフを持ってこの辺をパトロールして、警察に職務質問されたと聞きました。幸い、ナイフは没収だけですんだとか、入隊するのなら、身辺の整理、違法なものは処分をお願いしますよ」


「だから、熊が出たと聞いたから、パトロールしていたのさ!」


「まあ、法律を守るのは大事ですよ」


「だから、何で俺が自衛隊に入る事前提なの?!俺はサバゲ憂国団の教官から筋が良いって言われているんだ!」


 いや、少し、驚かせてやろう。サバゲ憂国団で習った護身術を披露してやろう。



「え~と、クスッ、自衛隊の徒手格闘のトップ選手でも総合の並の選手にはかなわないと言うよ。蘇我さんが、俺を制圧出来たら、入隊してあげても良いよ。そうだね。俺の右手首を掴んで見て・・」


「ほお、こうかい?」


 よし、技を掛けてやる。このまま、奴の斜め後方に足を運んで・・・・


「あれ、あれ、崩れない・・力入れているでしょう?」


「・・・力入れているだけだぜ」


「それじゃ、素人みたいじゃないか?」


「ごめん。意味わからん・・・こっちから行くぜ」


「「キャア!」」

「蘇我さん。こんなでも、依頼主様の息子さんですわ!」


「な~に、高い高い~しているだけだよ。お嬢さん。徒手格闘ならこれで一本だな」


 俺は、持ち上げられて、そのまま背中からゆっくり降ろさせて、

 転がされて、うつ伏せにさせられた・・・


「まあ、このまま話を聞こうか・・・そのサバゲー団を・・」




 ・・・・・・・・



 私は西園寺君子、四捨五入をしたら25歳よ。地元密着型のグループ企業よ。

 宮本さんの話を聞いたら、矛盾した話ばかりなの。





「あのな。そのサバゲ憂国団の教官は自衛隊特殊部隊出身で、自衛隊の実戦性に疑問をもって、サバゲチームを立ち上げた・・・」


「そうだよ!」



「あのな。ここにいる山際さんはな。元自衛官で、海外の民間軍事会社に行った・・優秀でな。陸曹で連隊本部、師団付隊に引き上がられたが、本人は現場が好きで、海外に行ったタイプだ」



「どうも、そんな優秀ではないですよ」


「そんな!」


「自衛隊に不満があって、サバゲ行くのはおかしいな。偽自衛官じゃないか?昔、自衛隊で訓練でサバゲの銃を導入した事があったよ。部隊の厚生費とかで買って訓練したけどな・・・何か違うからそのうち廃止になったな。

 いや、サバゲを馬鹿にするつもりはないよ。あれはあれそれで一つの競技だと思うが、野外だと弾が軽すぎて風の影響を受けやすい。屋内でしか使えない。

 銃が軽い。弾が多すぎる。それに、外国の軍隊でサバゲを訓練に使う話は聞いたことがない。今は・・」



「蘇我曹長、ミリオタに情報を与えたら、ダメですよ。上っ面な知識で面倒臭くなりますよ」


「おお、そうだった。で、君は自衛隊の試験受けるの?」


「・・・幹部なら」


「そうか、確か一般幹候は大学卒業程度だったな。しかし、自衛官候補生、や一般曹候も受けろよな」


「・・・はい」



 それから、俺は地方協力本部に行った。質問会だ。


 他の自衛隊希望者と一緒だ。


 しかし、意識があるのは俺だけだ。皆、高校生か?中には大学卒業を目の前にしている奴もいる。


 あの蘇我とかいう奴はニコニコしている・・・


「質問はあるかな」


「はい、自衛隊の社会保険はどうなっていますか?」

「うん。国家公務員の共済年金で、健康保険もそうだが、駐屯地内の診療所は無料で、民間の病院に行くなら、3割負担だ。自衛官専用の保険証が発行されるよ。後、強制的に入らされる団体保険があって、これは死亡保険だ」



 皆、意識が低い。だから、俺が目を回す質問をしてやろう。



「質問です!俺はタクティカルガンハンドリングに自信があります。〇〇〇〇のようなガンハンドリングです。アニメの中で評価が高いです。自衛隊では、どの程度訓練しますか?」


「それは、部隊による。はい、次の方」


「私は応援部です。部活で礼儀作法、全体行動をやっておりますが、自衛隊の礼法と違いはありますか?」


「ほお、素晴らしい。部活をやっているのか。そうだね。例えば、『気をつけ』は軽く拳を握るんだ。学校なら、指先を伸すけどな。後は、お辞儀は基本10度までだ。なに、すぐに対応出来るよ」


「オッス、有難うございます」


「あの僕は文化部で体力に自信がありません。ついて行けますか?」

「そうだね。陸上の長距離選手のような細身から柔道の重量級選手でも体力検定は合格できる。体力ってそれぞれ体格で得意不得意があるからな。今は、腕立て、腹筋、背筋をしていればいいよ。無理をしないようにな」


「はい」




 それから、試験を受けて・・・・どれも落ちた。

 何故だ。皆、意識が低いのに。



 家に戻ったら・・・家捜しをされていた。親父と山際という男だ。



「親父、何、勝手に俺の家を捜索しているんだよ!そのナイフ高かったのだから返せよ!」


「もうな。お前はいらない。ナイフは拾ったと言って警察に届ける。サトシにここに住まわせる。住宅を建て直してな」


「そんな。じゃあ、俺はどこに行けば良いんだよ!」


「フウ、知り合いの社長、寮付の警備会社に話をしておいた。そこにいけ」




 ☆数ヶ月後宮本家離れ



 コンコンコン!カンカンカン!


「トラック入るよ!」



 私は西園寺君子、あから、アニオタとミリオタ、無職の三重苦の男を追い出すことに成功した。

 と言ってもほとんど、私は関わらなかった。部下の西田京子ちゃんのお祖父様の伝手で自衛隊の協力本部の方に依頼したわ。



「主任!大変ですよ・・あのミリオタ、番組持っています」

「え、動画、・・・・何?外人部隊の元伍長?・・・嘘、あれから三ヶ月経っていないわよね」

「はい、登録者300人です。何か、中学の公民レベルを知らない知識で、自由と管理社会とか言っていますが・・・賛同するコメントもあれです」


「まあ、どうでも良いわ。経歴に騙されないで、話している事で判断しなさいって、教訓よね」


「はい、どうでも良いですね。ミリオタの話なんて」



 ・・・残念ながら、この話は3分の1くらい実話から創作しました。






最後までお読み頂き有難うございました。

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