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エピローグ
何処までも平らに広がる大きな海原に、漸く一つの小さな島が見えてくる。僕が幼少から高校まで過ごしていた島だ。
「あの島で私たちは出会って、結婚の約束をして、再会して、一緒に進むことを決めたのよね。」
隣に佇む彼女は人と接することで性格があの頃より随分大人びていた。
「そうだったな。懐かしいよ。」
その言葉を聞くと彼女がクスリと笑う。
「ねえ、あなた。私たちは愛を見つけられたかしら?」
からかうように彼女は問いかけてくる。如何にあのとき語ったことが本心だったとはいえ、面と向かって掘り起こされるのは恥ずかしかった。
「ゆりが見つけられたのなら、僕も見つけられたよ。」
「蓮が見つけられたのなら、私も見つけられたわ。」
お互いの答えを聞くと、僕たちは笑いあう。
そして同じ言葉を口にした。
「「それは良かった。」」