1話 部屋に現れた謎の扉
始めまして、読んでいただき誠に有難うございます。
皆さんの小説を読んでいるうちに自分でも書いてみたくなり、書いてみました。
趣味として仕事の合間合間に書いて行こうと思うので、更新は遅いです、すみません。
4月、世間では新学期だの入社式だの浮かれている季節。
俺、立花賢斗は自分の部屋でゲームをしていた。
身長体重は平均的、黒髪黒目のただの一般人、そんな俺が自分の部屋でゲームをする事は、学生の身分なら、まあそこまで問題ないかもしれないが、俺は3月に無事大学を卒業している。
つまり現在無職・・・ニートなのだ・・・・。
いや言い分けをしておけば就職活動はしたんだ。
50回くらいは面接したし、履歴書なんて何枚書いたか覚えていない。
そう履歴書は問題無いんだ、大企業以外はかなりの確率で1次面接には進んでいる、だが面接がダメ過ぎた。
自分より年上のいかにも上司っぽい人に面と向かうと、緊張とプレッシャーに押しつぶされ、まともに喋れない、バイトの面接はそれでも受かったが就職面接なるとそうはいかなかった。
「はー・・・人生思い通りにいかんな・・・」
ゲームの面白さより、将来への不安が勝り、なかなかゲームにのめり込めない。
昨今、若者の就職難がテレビでも言われ、大学生の就職率は約80%と落ち込んでいる。
だが80%だ、つまりは5人に4人は就職できている。
俺自身は特別優秀というわけではないが、成績はそこそこだったと思う。
バイトしながら授業を受け、単位を落としたことは1度もない。
だから普通に就活すれば普通に就職できると思っていた。
だが現在ニートだ!
「みんな今頃入社式終えて社員研修とかやってるのかな~・・・」
今思えば、もっと資格を取っとけばと思うし、就活ももっと頑張ってればと思うが、後の祭り。
年が明けても内定が貰えなかった時には、かなり心が折れかかっていた。
3月にやっとの思いで最終面接に行った会社で落ちた時には、心が折れた。
それから約1か月、自分の部屋に籠りニートをしている、大学時代にバイトして貯めた貯金はあるので、それでゲーム買い自堕落な生活を送っている。
お菓子を買いスーパーに行くし、ゲームを買いにゲームショップにも行く、だから引きこもりではないんだと自分に言い聞かせ過ごしているが、そろそろどうにかせんといかんなと焦り始めていた。
ニートで有る事に親は、今のところ何も言ってこない。
「長い人生こんなこともあるさ」と元気づけて貰ったときは、二十歳過ぎて初めて親の前で泣いてしまった。
そんな親の為にはやくなんとかせねば、そう気合いを入れた俺は。
「よしコンビニに行こう!」
明日から頑張ることにした・・・
コンビニでポテチとコーラを買ってきて、自分の部屋に戻ると・・・扉があった。
いやもちろん自分の部屋に入る扉の事ではない。
自分の部屋の扉を開けて、中をみると部屋の真ん中にもう一つ扉があるのだ。
「え!・・・なにこれ」
なんというか西洋風の扉だ。
上のほうが丸くカーブしておりビート板みたいな形をしている。
「あれ・・さっき部屋を出たときこんなのなかったよな・・・」
とりあえず自分の部屋に入り、扉について考える。
「いいかげん就活を再開しない俺への親父かおふくろの嫌がらせか?でもなんで扉?」
扉の周りを触ってみると不思議な感じがした、熱いわけでは無いが何かエネルギーのようなものを感じる、不思議な扉だ。
「にしても部屋の真ん中は邪魔だな、とりあえ廊下に出すか」
買ってきたポテチとコーラが入った袋を扉の前に置いた。
見た目から分厚い木で出来ているので、重い扉だろうと考え、力いっぱい持ち上げるが動かなかった。
「おもっ!なんだこれ」
重いとは思ったが、まさか動かせないとは思はなかった。
なにか不思議な力で床にくっついている、というよりは空間に固定されている感じだろうか。
いろいろ悩んだすえ
「開けてみるか」
扉を開ける事にした。
いや開けたところで部屋の向こう側の壁が見えるだけなのだが、まあ一応相手は扉と言う事で、開けてやるのが礼儀かと思い開けてみた。
すると予想外の景色があった。
「!!!なんだここ!!!廃墟か!?」
自分の目を疑ってしまった、なぜなら扉の外と中で見える景色が違いすぎるからだ。
まるでド○えもんのどこ○もドアの様な景色に、頭の処理が追い付いてこなかった。
目の前には、廃墟となった街が広がっている。
レンガで出来た家だろうか、膝のあたりまで積まれたレンガの土台が見える、形が四角く置かれ壊れた玄関の枠だけが残り、かろうじてこれが昔は家だったのだろうと思えた。
他の場所も似たようなものであった。
俺が開いた扉から、まっすぐとメインストリートだと思われる道が見える、だがそこから隣接する建物は全て壊れ見る影もない。
建物が壊れているおかげで見晴らしはよく、大通りを進んだ先、1キロ位は離れているだろうか海がよく見える。
驚いた俺が、何度もドアの内と外で景色の違いを確認するため顔を扉の中と外をいったり来たりキョロキョロして見比べていると、足元に置いたコンビニの袋を蹴ってしまった。
「いて、ああポテチが」
袋から飛び出たポテチの袋が、扉の中へ飛ばされてしまった。
ポテチを追いかけ、目線を下にやると足元に小さな人形が沢山あることに気付いた。
「うぉ!?なんだこの人形、遠くの景色に気を取られて気づかなかった」
正直ポテチより気に成る物が多すぎて、ポテチ自体はどうでもよくなっていたので、先に足元の人形を持ち上げてみた。
「おお!!思ったより軽いな、にしても良くできているなー・・・なんか震えてる?」
手に持った人形はわずかながらに振動している気がした、そして体温も感じる気がする。
おそるおそる人形と目を合わせると。
「かみさまがきたーーーー!!!!」
「人形が喋ったあああああああああ!?」
もはや、あらゆることに脳の理解が追い付かない、。
ただただ俺は驚くしかなかった。
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