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  作者: 左久良
3/5

不調

山田が来なくなった次の週。

練習試合が行われた。

いつもよく試合をする高校で、8割ほどは勝てるといったところか。


「平行!」

成川が自分にトスを呼んでいる。

その成川に早瀬はボールを託した。

そのボールはブロックに捕まり早瀬の目の前に叩き落とされた。


「すまん!次は決める!」

成川はミスをすると必ずこう言うのだ。


しかしいつものように得点が決まらない。

早瀬は「次一本決める!切り替え切り替え」と声をかけるが、誰もその声は聞いていなかった。

チームの雰囲気の悪いときに、盛り上げる為の声など誰の耳にも届かないのである。


2セット試合をやって、2敗してしまった。

時間的に次の試合が最後だった。

「早瀬さん!サーブどこ狙ってます?」

ため息をついて丸山が代わりに答えた。「草津、エースを狙えっていつも早瀬さん言ってるだろ」

「ああ。そうだな。エースを狙って牽制してくれ」

「でも早瀬さん前はエース牽制するほどの実力ないって言ってませんでした?」

「まあ。任せるよ」

早瀬は下を向いた。


そして最後のセット。今までで最も悪い結果で終わった。


「ねえ丸山さん。早瀬さん元気なくないですか?いつも指示とか出してくれるのに」

「そーだなー。山田先輩が休んでるし、一応気にしてるんじゃね?早瀬さんいつも山田先輩に声かけてあげてたし。キャプテンって大変だなー。あんな嫌われてる人にも気を使わなきゃいけねぇんだもんな」

「早瀬さんが特別優しいだけじゃないですか?それにしても暑いですねー」


インターハイ予選まで残り約3週間。

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