到着
トンネルはかなり長い。僕らが住む地域は山奥にあり、そこに学校もある。学校は、使い古した机や椅子、旧校舎があってなんというか古臭い感じだ。それに、周りは畑だらけで自然豊かな土地が広がっている。山に囲まれた静かな所だしそこから街へ出るなんて、いくつものトンネルが必要だと分かった気がする。僕らが向かっている街は港町で海が広がり、とても賑わっている。ここらの地区では一番大きな街だ。ただひたすらにトンネルが続いている。暗闇のみである。
謎の声に悩まされながらも僕は眠りについていたようだ。怖い事や不思議な事があっても寝てしまうのは僕の取得なのかな?
……と、急に明るくなったので目を擦りながら目を開くと電車の窓の外に港町が見えてきた。昨日はあんなに雨が降ってたのに打って変わってだ。夜のうちに降り切ったんだろうと思った。いくつものビルが建ち並び、沢山の車や人がいる。実夢や燐華、クラスの皆が窓に張り付いて景色を眺めている。僕は実夢に呼ばれて、重い腰を上げて立ち上がって背伸びをした。
「戒璃くん、見て!屋台やってるよ!あれ、ショ ッピングモールだよ!早くいきたーいぃ!」
「そうだn…」
「カモメだー!海だー!楽しみだなぁ」
こんなにはしゃぐ実夢を見るのは久しぶりだな、僕の声もかき消されるくらいに興奮しているようだ。
「燐華ちゃん!いっぱい買っちゃお!!服にアクセサリーにぬいぐるみに食べ物に…」
「実夢ってばそんなに急いでも物は逃げないぞ?(笑)」
「他の人が買っちゃうかもしれないじゃん〜!」
「それもあるな〜ハハハッ!」
朝から元気だな〜なんて思いながら一緒に見ていると、
[港町:鍵ノ海岸]
ようやく着いたようだ。一目散に燐華と実夢は飛び出るように走っていった。その後に続こうと、走り出入口に差し掛かる電車内で、何かに引っかかるかの如く転びそうになる。足元を確認するも何も無い、他の奴が引っ掛けたと思ったが一目散に行く二人を追いかけたため皆は出遅れ、自分の席に居た。だとするとなんだ?ん?足元をよく見ると足首に黒いススのようなものが付着していた。何だろなんて考えているとおっとっとってなる僕を燐華が見て今にも吹き出しそうな顔をしている。
「なーにしてんの?ププッ」
「まだ眠いのかな〜寝ぼけてんのかなー」
あくびをしながら答えた。実夢も笑ってることに気が付いた。恥ずかしいをみられてしまったようだ。しかしその後に生徒指導の加味先生に二人は怒られていた。危ないから慌てるなー!なんて言われてた。燐華と実夢を見て僕も笑った。まぁ、なんとか無事に港町に着いたようだからいいか。さぁて、遊びまくるぞー!




