表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/58

7話 人間不信


「…お!見えてきた……。」


 俺の行く先に“町の中心”が建っていた。

 亜里亜に教えてもらった集落の内の一つだ。

 彼女の話によると、そこは“最も馬場の被害に遭っている集落”らしい。

 これまで何度となく襲われ、その度に苦労して集めた資源を奪われているそうだ。

 ならば馬場と戦う上で必ず協力してくれるに違いない。

 俺は確信していた。

 さて、では問題は“どうやって接触するか”だが……。

 考えても仕方の無い事だ。

 俺は真っ正面から行く事にした。


「すいませぇ~ん!!」

 俺は大きく手を振り、大声で呼び掛けながら“町の中心”に近付いていく。

 俺がそんな大胆な行動に出た理由……それは“この人なら絶対に味方になってくれるだろう”という根拠の無い自信からだった。

 結果的には、その直後に“認識が甘かった”と悟る事になるのだが…。


「こんにちは~!誰かいますかぁ~!?」


 …と、次の瞬間。

 シュッ!と俺の頬を“何か”が掠めた…。


「……っ!?」


 驚いて振り返ってみると、後ろの木に一本の矢が突き立っている。

 さらに頬に痛みを感じたので手を当ててみると、僅かながら血が出ていた。


「うわあぁぁっ!!?」


 俺は驚いて腰を抜かして尻餅をついてしまった。


「…や…止めてください!!俺は敵じゃありません!!」


 すると町の中心の中から、弓矢を構えた男が顔を出した。

 白いワイシャツを着て眼鏡を掛けた気弱そうな男性だった。

 年齢は30歳前後といった所だろうか…。

 男性は半ば震える声で叫ぶ。


「く…来るなあぁ!!き…来たら射ち殺すぞぉ!!ほ…本気だからなぁ!!?」

「えぇぇ!!? い…いや、待ってくださいよぉ!!俺の話を聞いてください!!」

「う…うるさあぁぁい!!!誰も信用できるかあぁぁ!!も…もう資源は渡さないからなぁ!!」


 次の瞬間、また矢が飛んできた。

 狙いは正確ではなく、矢は俺の近くの地面に突き刺さったが、俺は慌てて逃げ出した。


「ひいぃ…っ!!!」

「二度と来るなあぁぁ!!!」


 ……何という事だ。

 恐らく彼は被害に遭いすぎて疑心暗鬼になっているのだ。

 まあ気持ちは解らないでもないが……。

 これでは同盟どころか、まともな話し合いも出来そうに無い。

 仕方なく俺は次の集落を目指す事にした……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ