プロローグⅠ
この小説は幻想入りではありませんが、オリキャラがでます。二次創作、原作崩壊、残念な描写を受け入れていただける方は気長に待って下さい。
守矢神社 午後5時 (新月まであと4日と3時間)
夏なんてなくなればいいのに、東風谷早苗はそう思わずにはいられなかった。
「あ~!暑い!」
幻想郷に来る前の夏は海へ泳ぎに行くことはよくあった。だが、幻想郷にプールも海が無いことを知ったとき落胆し、奇跡の力で無理矢理海を作ろうとしたら神奈子様と諏訪子様に必死になって止められてしまった。電気が普及していない幻想郷にはクーラーすら使えず、外の世界の偉大さを身に染みるほど味わった。
それに、こんな暑い季節に参拝客は来るわけもなく、昼食をすませてから、3時間以上も境内を箒ではきつづける生き地獄を執行されている。
守矢の二本柱の神奈子様はずっと神社の中から監視していて、休憩しようとしたら、
「博麗の巫女ですら掃除はするんだ。グータラのあいつに負けてはいかん!」
とDSで脳トレをしながら言っていた。あの人は掃除よりも縁側に座ってる時間のほうが圧倒的に長いような…。それに、さっき脳年齢50歳を更新しておおはしゃぎしているBB…神様が言っても説得力がないのだ。(ちなみに、DSの充電はにとりさんにやってもらっている)
もう一人の神の諏訪子様は神社にはいない。最近人里に行くことがマイブームらしい。いつもは4時には帰って来るはずなのだが…。
そんなことを考えていると見慣れたカエル帽子を階段から顔を出していた。
「諏訪子様お帰りなさ~い。」
「ハァ…、ハァ…。早苗…ただ…い…ま…。」
ドサッ
「…諏訪子様!」
「どうした諏訪子!」
階段で倒れている諏訪子様を寝室へ運び、帽子を取って、布団に寝かせた。寝ている諏訪子様は「頭が痛い」とばかり言って、お粥や冷えぴたを使って看病することになった。神奈子様にしては珍しく神妙な顔つきになっていた。最近は異変を起こしても妖精程度、異変のクオリティが下がってきてる。明日には神奈子様の心配も杞憂に終わり、いつもの毎日になるだろう。
しかし、神奈子の心配は的中していたが、早苗も神奈子も気づけなかった。
諏訪子の被っていたカエル帽子が外へ向かい徐々に移動していることに…。