表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
東方陰変録  作者: kotatu
東方祟り録
1/23

outside①

「ごめんください!阿求様はいらっしゃいますか!?」

稗田宅に声が響く。

「どちら様でしょうか?」

(折角、書庫の整理をしていたのに…仕方ない。あぁヤダヤダ)

稗田阿求は手を止め、玄関へ向かった。

「こんな所に足を運ぶなんて、失礼ですが余程暇なんですね?」

書庫の整理の邪魔をした報復として、彼女はちょっとした嫌味を加えて目の前の青年を見据えた。

「ここには今までの『異変の記録』しか残されていませんが、何か知りたいことでも?紅い霧で幻想郷全体を覆い尽くした紅霧異変ですか?夏になっても雪が降り止まなかった春雪異変ですか?」


「いいえ、先週に起きた流行り病について何か知っていることはありませんか!?人里はまだその病に苦しめられているんです!早くしないと…」

     

青年の訴えには、明らかな意志が込められていた。彼の勢いに負け、阿求は青年の話す情報に最も近い記録がある場所へ案内することにした

「それではこちらに来てください。そういえば、貴方は新月を見ましたか?」

「………?」

首を傾げる青年を余所に、先程までいた書庫に案内した。中は整理する途中だったせいか床に書物が散らばってしまっている。


10分後、阿求の手元には一冊の書物が握られていた。

「はい、どうぞ」

「この本はなんですか?」


「これは『東方祟り録』。先週の新月の日の裏側に起きた大きな異変の話です。規模は幻想郷の存続が危ぶまれるほどのものでした。人里の流行り病と言うものは、この異変の余波程度のものです。

貴方にはこの異変の真相を知る権利があるはずです。」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ