七泊目♪ プリティ♪
「こんなにお金あるなら働かなくて良くない!?
ん?
んん?
んんん?
一万円の顔が陽和になってる!?
偽札か!」
「これならいっぱいあげるよ!」
「どっさり!
どっから出した!?
警察に連行されること間違いなし!
日本に来日早々、刑務所暮らし!?」
……いっしっし!
いっそのこと捕まっちゃえばいいのに!
「嫌に決まってるわ!
んん? いま誰がしゃべったの?」
キョロキョロ♪
「陽和と玄さんしかいないわよね?」
……あれ〜?
俺の声、聞こえんだ!
「なにこの生き物!?
オコジョが浮いてる!?」
久遠ちゃんの目の前でくるくる空を泳ぐいっちゃん!
……俺はオコジョじゃねぇ!
くるんと変身魔法少女っぽく、かわいくぼふん♪
「俺は飯綱だ!
あんなかわいいだけのオコジョといっしょにするなよな!」
「か、か、かわいい〜〜〜!
ジャパニ〜ズ着〜物!
なんてプリティな女の子!」
「うちの無駄飯食らい、いっちゃんだよ」
「オコジョなお耳がなんてかわいいの!」
「だからオコジョじゃないって!」
「無駄飯食らいは否定しないのね?」
「もちろん!
俺はイタチだから!
ふざけんなよな!
この! 目つきが悪いマフィアみたいな顔しやがって!」
ぎっく〜!
冷や汗たらり♪
「め、目つきが悪いって失礼ね!
《《わたし》》はマフィアじゃないわよ!
(世界を股にかけた正義の殺し屋だなんて万が一にもバレるわけにはいかない!
でないとせっかくの休暇がなくなっちゃう!)
イタチっていうか……
ええ!?
オコジョが女の子になった!?」
「イタチ! しつけぇな!」
「いっちゃん、どこからどう見てもオコジョだよ?
いまは口悪ケモみみしっぽな女の子だけどね!」
「ケモみみしっぽ?
コスプレ?
そういえば、どこから現れたの!?
さっきのオコジョはどこよ!?」
「まじムカつく!
俺だよ! さっきのオコジョは俺!
オコジョって言わすな!
俺はイタチだからな!」
「はい? 変化した!?」