僕はあのチャイナ娘が好きだ
初投稿です。自分の思う可愛い女の子を追求しまくりたいと思っております!
どうぞよろしくお願いします。
僕の名前は岡平八郎。
授業中、僕は今日も、同じクラスのリー・リンリンの後姿を見つめている。
「かわいい……」
思わず独り言が漏れる。
あの、頭の両側でお団子の形に結ばれた可愛らしい髪形。なんと官能的なんだろう。顎を法外な手術で拡張して、口の中いっぱいにほおばりたいものだね。
僕の視線を感じたのか、リンリンがふと、振り返る。目が合って、僕はにこりと微笑んだ。リンリンは表情を青ざめると、さっとまた前を向いた。サブいぼでも立ったのか、ぶるると身震いしていた。
僕はリンリンのその反応にまた、嗜虐的な喜びを覚えて、楽しくなった。
リンリン……愛しているよ……。
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一か月前、リンリンは突然、このクラスに転校してきた。
リンリンの母親は中国人で、父親は日本人。その父親の仕事の都合で、日本にやってきたのだという。
子供のころから中国と日本を行ったり来たりしているから日本語は問題なく読み書きできる。
リンリンは自己紹介の締めくくりに、中国拳法が趣味だと話した。
「ほわちょー! 私、強いやつと戦いたいね。武道の心得があるやつは、遠慮なくかかってきなさい」
急に中国拳法の構えを見せたリンリンはそう息巻いた。僕たちは最初、単なる冗談だと思ったのだが、どうも本人はいたって本気らしい。
「まじかよ、うけるw」
クラスの不良たちが、クスクスそう笑っていた。
その時点で僕はリンリンになんの興味もなかった。
というか僕は、クラスの誰にも興味はなかった。
何故なら僕はいわゆる、ぼっちくんだからだ。
僕はクラスで孤立している。幸い、それなりの進学校だからか、わかりやすいいじめはない。
しかしクラスメイトたちがみんな、僕を厄介者扱いしている雰囲気は、ビンビンに伝わっていた。
理由は自分でもよくわかっている。僕は……変わり者だ。
他人と交流したくない。いつも独りでいたい。外界の世界よりも、内側の自分の世界の方が居心地がいい。
友達を作って遊ぶよりも休み時間はサブスクでアニメを見ていたい。
そういう態度を貫き通した結果、高校二年生にして僕は完全に孤立していた。
それでいいと思う。
誰にどう思われてもいい。
どうせ、他人とはわかりあえない。
僕がそういう考えになったのは、子供時代のとある出来事が原因なのだが……今はその話はよしておこう。
とにかく僕はそのとき、リンリンに興味がなかった。
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そういう心境が劇的に変化したのが、一週間前のことだ。
その日、クラスの不良くんが荒れに荒れていた。
「成績が伸びなかったら、小遣い没収だとよ。うちの親父、本気でいかれてる」
大声でそう取り巻きに愚痴っていた。
彼が騒いでいるせいで、クラスに不穏な空気が流れている。
僕はスマホでアニメを見ていた。
彼の甲高い声が、安物のイヤホン越しに聞こえてくる。とても耳障りだ。
だからつい……。
「うるさいな、静かにしてよ」
自分で言ってから、はっとして顔をあげる。
顔をひきつらせた彼と、目が合った。
「それ、俺に言ってんの?」
僕は何も答えず席を立った。これはまずい。ほとぼりが冷めるまでトイレの個室に閉じこもっていよう。
しかし、そんな僕のあとを彼は追いかけてきた。
肩に手を置かれて、なすすべもなく振り向く。不気味な笑顔を浮かべた彼がそこにいた。
「お前さ、身長何センチで体重何キロ?」
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答えは一六三センチで、四八キロ。
人気のない校舎裏に連れ込まれた僕は、不良たちに囲まれながら、腕立て伏せをしていた。
にやにやした残酷な顔が僕を見下ろしている。
「ほら、あと八十回。終わるまで教室に戻さねぇぞ」
なぜこんなことになっているのかというと、僕のような貧弱な体を気の毒に思った彼は、親切にも筋力トレーニングを指導してくれるというのだ。
そうこれはただの親切だから、いじめではない。
そういうことなのだ。
僕はぜえはあいって地面に倒れこむ。もう一回も腕立て伏せはできそうにない。
怒鳴り声が降ってきた。
「おいまだ二十回しかやってないだろ! さぼんなよ」
「いやしかし僕は自分のガリガリボディも個性だと思っているので……筋肉はいらないというか」
「言い訳するな。そんなんじゃ強くなれないぞ」
「いやでも純粋な筋肥大を狙うなら闇雲に高回数トレーニングをやっても無駄なので……きっちりインターバルをとって十回三セットぐらいが適切なトレーニングなので」
「く、詳しいな」
僕は一時期、ユーチューブでボディビルダーの動画を見るのが好きだったことがあるのだ。
僕の発言でなんとなく、白けたムードになる。
しめた。
僕は立ち上がった。
「悪いけどこれで終わりにしよう。僕は教室に戻るよ」
「おい勝手な真似は許さねぇぞ」
「失礼だけど君は人に偉そうに指導できるほど筋肉がついているとは思えないのだけども……身長だって僕と同じぐらいだよね。高校二年生でこれだからもうお互いに伸びどころはないんじゃないかな。ならマッチョになるのは潔く諦めて、小柄な者同士身の程をわきまえて暮らしていこうよ」
ズドン、と腹に衝撃が走った。僕はあまりの苦しさにその場に膝をついた。
髪を掴まれて、無理やり引き起こされる。
顔を真っ赤にした彼が、僕を恐ろしい形相で睨みつけていた。
「なめてんじゃねぇぞ、まじで」
やばい、殺されるかも。
さすがにいろいろ覚悟した、そのときだった。
「おいお前たち、そこで何してるね」
特徴的な訛りのある声。
リンリンがそこにいた。
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