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復讐条例  作者: あまやどり
第1章 復讐条例公選調査人
23/34

第23話 幕間 陸儀当麻の独断と偏見による調査人評

登場人物が多いので、調査人に限定してまとめています(/・ω・)/

読んでいて「誰だっけ?」となったときに、確認する用の項目だと思っていただければ幸いです。

「んー、こんなもんかな」

 陸儀当麻(おかぎ・とうま)は書く手を停めて伸びをした。

「マイハニー、なにしてるんですかー?」

 居候兼怪我人兼殺人鬼の尽サツキが背後から覗き込んだ。動作は鈍いが、立って歩ける程度には回復したらしい。

「調査人たちの情報を整理しようと思ってな。一覧にしてみた」

 説明しつつ、煙草に火を点けて一服する。

「えー? そんな覗き屋みたいなことしちゃダメじゃないですかー」

 殺人鬼の台詞ではない。

「誰のせいでこんな苦労してると思ってるんだよ、この疫病神」

 幸いと言うには皮肉な話だが、“ザ・チェイサー!”で各自インタビューを受けている。堂々とメモを取っていたら怪しまれるかと考え、できるだけ憶えておいて、あとで控えておくようにしたりしていた。(やま)しいことがあると、いろいろと気苦労が絶えない。

「あくまで連中の自己申告だから本当言ってるとは限らないし、自分のことを喋りたがらないヤツもいるけどな」

 無辜(むこ)の一般人であっても、個人情報の流出を好む者はいない。

「見せてくださいよー」

 手を伸ばしてきたので渡してやる。そもそもが、サツキと情報共有するために作成したものだった。

「チーム名は便宜上な。まずは俺がいるAチーム」



・Aチーム

伊勢乃木貴美(いせのぎ・たかみ)

  K館2回生 19歳 和服を愛用時々ライダー

  大園誠太(おおぞの・せいた)が逮捕されたため、代理で参加

  合気道を習得 誠実な性格


王喜万斗果(おうき・まどか)

  車椅子 A高校在籍 未成年

  ミステリ愛好? 相当頭が回るようだが何考えてるか分からん暗黒女

  インターンシップで週3日参加 推定富裕層


陸儀当麻(おかぎ・とうま)


甲斐裕次郎(かい・ゆうじろう)

  69歳 病気の多重債務者 視力内臓腰等に不安

  全体的に貧乏くさい 消極的

  富井に突き飛ばされて腰を痛め、離脱中



 かなり当麻の主観が入った人物情報だった。

「おやおや~? 女性陣だけ詳細過ぎませんかね~?」

「ナイフを起こすな。同じチームなんだから知れることが多いに決まってるだろ」

 サツキの邪推ほどに太平楽ではなく、寄りにも寄って要注意人物が2人もいるチームに入ってしまった当麻である。



・Bチーム

樫内洋志(かしない・ようし)

  30代前半 ラフな服装

  自由業 軽そうな性格

  菊尾レイの取り巻き 捜査に意欲的


菊尾(きくお)レイ

  30直前 ケバイ化粧

  “ザ・チェイサー!”のアシスタント 計算高そうに見えるが詰めが甘い

  マネージャーやスタッフを連れていることが多いので注意 

  推定私撰調査人 手柄を独り占めしたい様子


国塔陽区(くにとう・ようく)

  推定20代後半

  自称ユーチューバー

  菊尾レイの取り巻き 捜査に意欲的



「男のひとたち雑すぎませんかー?」

「し、しかたないだろ、接点がまるでなかったんだから」

 菊尾レイはともかく、男連中に限っては現時点では騒がしいだけで、特に脅威も感じていない連中だった。

「それでも菊尾の啓蒙のお蔭か、それとも賞金に釣られたか、モチベーションは高い。能力がやる気に追い付いてなさそうなのが残念だな」

 言いたい放題である。



・Cチーム

鍬下萌夏(くわした・もか)

  20代後半~30そこそこ ミリタリールック

  言動が粗野 煙草泥棒 裏表はなさそう

  推定私撰調査人 推定格闘技経験者


兼摩宏(けんま・ひろし)

  30代 小太り

  鍬下の手下


小雨(こさめ)ひたぎ

  40代 痩身 キツネ目 鋲打ち帽

  自称芸能ジャーナリスト

  目端が利く 陰で情報を握っているもよう



「もかさん? かわいい名前ですねー」

「名前だけな。中身は愚連隊だぞ」

「兼摩さんのお仕事はー?」

「滑舌の悪い人で、何言ってるかさっぱり聞き取れなかった」

 脅威度が低いと判断して、当麻があまり身を入れて聞いていなかったせいもある。

「それでも、鍬下と小雨だけで総合力はピカイチかもな、このチーム」

 本当のピカイチは、伊勢乃木貴美と王喜万斗果を擁するAチームであるのだろうが、当麻は補足しなかった。



・Dチーム

椎田恵(しいだ・めぐむ)

  50代女


寺蔵升達(じくら・ますたつ)

  中年 ホームレス一歩手前の外見

  無気力 厭世的

  サボりで調査人から除名される 給付金詐欺を働いていた前科アリ?


数寄寅江(すき・とらえ)

  20代後半~30代前半 ドレッドヘア

  自称芸術家



「両手に花チームですね!」

「寺蔵がリタイアして、花しか残ってないけどな。椎田はほとんどだんまりで収穫なしだ」

 会議でも積極的な発言はなかった。

「数寄は自分を芸術家だとか言ってた。よくスマホをいじってて、あれで創作活動してるっぽい」

 その分、捜査に前向きではなかった。



・Eチーム

須田卓也(すだ・たくや)

  30前後 陰気

  自営業

  富井と険悪な雰囲気


富井内人(とみい・うちと)

  20代前半 金髪 ファッションタトゥー

  強気 短絡的 暴力的

 小学校時代の同級生 今後対応注意


野可部花(のかべ・はな)

  40代

  主婦

  気弱そう



「須田は自営業だとか言ってたけど、ちょっと怪しいな。富井もカタギが勤まりそうには見えないから、ぼったくりバーでもやってんじゃないのか?」

 勝手な憶測を口にする。

「んで、陰気な須田に富井が絡んでいるのを度々見かけた」

「野可部さんはどうですかー?」

「仲の悪い2人に挟まれて気の毒だなあ、ってぐらい。塾の送迎時間気にしてたから、学生の子どもがいるっぽいな」

 さして重要そうなソースではなさそうだった。



・Fチーム

兵藤勝成(ひょうどう・かつせい)

  50代 がっちりした身体つき

  言動がやや尊大

  推定私撰調査人 推定格闘技経験者


⑱塀内ゲン

  推定30代後半 いつもおどおどしている

  銀行員

  消極的 仕事に戻りたがっている 


穂塚聖子(ほづか・せいこ)

  40過ぎ 三角眼鏡女 スーツ姿

  教師 自己主張が激しく、ヒステリック 学歴至上主義

  嫌煙女 弁当を盗み食いしようとした前科あり



「ある意味、一番近寄りたくないグループな。注意するのはリーダーの兵藤。たぶん私撰調査人だろうから、腕に覚えがある。穂塚は脅威じゃないが、精神的にひたすらウザい」

 当麻がこれまでの穂塚の言動を思い起こして、げんなり顔になる。

「兵藤はナチュラルに偉そうだから、それなりの地位にいたのかもしれないな」

「ゲンちゃんはどうですかー?」

「口を開けば壊れた蓄音機みてーに“仕事に復帰したい”しか言わないから不明。銀行の中堅にしては落ち着きがないかな」

 煙草をコーヒーの空き缶に放り込んでメモを畳んだ。

「ま、おいおい埋まってくだろ。持っとけ」

「はーい。サツキさんがゼッタイバレないところに隠しておきますー……んしょ、っと」

 渡された紙片を胸の谷間に挟もうとするが、起伏が足りずにそのままストン、と滑り落ちてしまう。

「図々しい隠し方すんな。近年まれにみるド貧乳のクセに」

 つい口をついて出そうになった本音を、意志力を総動員して呑みこんだ。




 無論、当麻が調査人たちの情報をまとめ始めたのは、単なる好奇心からではない。


(捜査の手がサツキに、ひいては俺に伸びてきたときに役立って欲しいもんだがな。コイツらを始末する必要が出てきたときに)



タイトルの通り、あくまで当麻の基準なので、間違っている場合もあります。

また、もちろん今後知り得た情報が加筆されてゆくことになります。


こうやって段階を分けないと、さして登場してないキャラクターの情報を細かく記載しても読むのがめんどいだけだろうし(笑)

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― 新着の感想 ―
[一言] なんと言うか、いろんなのが揃いましたねえ(*´∀`)♪ まあ、確実に一番のイロモノチームはAチームですが……さて、人数も多いけどこれは図にしたら徐々にバツマークが増えていくタイプの名簿と見ま…
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