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39 洞窟オークの殲滅依頼4

月初の投稿はやっておかねば……

 洞窟オークの集団が襲い掛かってくる。ただ、連隊は慣れていないのか、加護越しに多くの隙が見える。


「ただ総員で突進しているだけ……か。ならば先頭の足を切ってから……っと、〈風刄〉」


 先頭のオークの右脚に技を当てる。気体が鋭利な刃物の状態で飛ぶと同時に、風がオークに向かって吹く。刃をかたどった気体はさらに風を巻き込み加速し、遂に先頭のオークの右脚に達すると、オークの右脚は無惨に切り裂かれた。その拍子で、先頭のオークは転倒する。そしてそれをきっかけに、オークが先頭のオークに躓く。それが後方に広がっていく。


「数は精々百いくかいかないか……なぁ、あんた。どれくらい息を止められるか?」


 俺は背後にいる推定少女に声を掛ける。少女は突然自分に声がかかるとは思っていなかった様で、少し慌てながら答える。


「え、えっと、い、三分です!」

「なら今すぐありったけの空気を肺に送ってから瞼を閉じて息を止めろ」


 俺はそう彼女に指示し、彼女が丁度息を止め、瞼を閉じた頃に魔法を発動する。


「〈死毒の濃霧(ポイズンミスト)〉」


 [魔法〈死毒の濃霧(ポイズンミスト)〉を取得しました]


 一応言っておくけど、死毒とか言っているけど、実際は昏睡させる方の毒だからね?オークは食べられるみたいだし。もし、傷んだところとかが少なければ換金した時にお金にもなる。

 依頼には殲滅って書いてあったけど、皆殺しにすれば良いのだろう?つまり死体にすれば良いのだから、その死体で報酬以上の利益を得るためにはなるべく傷を付けず、尚且つ食べられる様な状態にしなければならない。

 ならば眠らせた後にとどめを刺せば良い。あ、因みに毒はアザレアのグラヤノトキシンとロードヤポニンと言う毒性成分だ。通常なら嘔吐や痙攣程度なのだけれど、重症だと昏睡状態になって死ぬらしい。で、毒は少量を付与させた。それでどうやって昏睡させたかと言うと、この魔法は濃霧(・・)だから……ね?

 それと最近知ったことなのだけれど、魔法や魔術で生成された毒とかの状態異常は時間が経つと消えるらしい。


「さて抱えて一旦外に退避しますか」


 俺は少し痩せこけた少女を担いで一目散にその場から離れた。







「やっと出られた……」


 来た道を間違えずに外に出られたのは運が良かった。どうしてわかったのかって?そりゃあ、出入り口に豚が転がっているから……ね。

 俺は、「下ろして! 下ろしなさい!」と叫んでいる少女の事など気にせず、そのまま近くにある拠点に戻る。

 拠点では、二人は起きたまま待っていてくれていた。


「下準備は終えたよ。それとお土産っと」


 そう言いながら、俺は少女を下ろす。


「っ!? 何故貴女様がこちらに!?」


 少女を見た、聖女様の第一声。それが森に響き渡る。少女は聖女様だと分かると涙を流し、聖女様に駆け寄り抱き着いた。

 どうやら関係者だったらしい。身なりからしてどこかの教会のシスターかと思ったが、まさか聖女様と所縁のある人物だとは思わなかった。


「メリア様……生きておられていたのですね………」


 へぇ、メリアって言う名前なのか。でも、聖女様は何故『様』を少女の名前に付けるのだろうか?


「メリア様はシャヌアちゃんのお母様みたいな存在で、教会の司祭様でした。しかし、私は亡くなったと聞かされたのですが……」


 疑問に思っていた事を、キリカが教えてくれた。元司祭で死んだと思われていたと言うことは、王都の〈首刈り〉の件に関わる人物か……

 授業中とかにも考えていたけれど、〈首刈り〉は正直に言うと、現実的ではない気がする。暇な時に調べたりしたが、情報が少なく、犯行がとてもと言うほど雑だ。被害者の共通するところは、とある教会に通っていた信者であり、犯罪の前科持ちが多い。確か〈イーナク〉とか言う神を崇拝する……そう聖女様の所属する教会だった…あれ?調べたのに教会と宗教の名前が思い出せないや。


「メリア様、一つ質問があるのですが、よろしいでしょうか?」


 自分に泣きつくメリアに、聖女様は声をかける。


「……何かしら?」


 若干、涙声だが泣いてメリアは落ち着いたらしい。

 キリカの説明によると、メリアは聖女様が居る教会の元司祭であったらしい。幼い少女を連想させるような明るく艶のあるコバルトブルーの髪は短く、肌は西洋人並みに白い彼女は一部の層ではアイドル的な立ち位置でもあったらしい。

 そう言えば町ではアジア系の黄色人種の様な人が多々見られたが、この国の中心部はどちらかと言うと西洋人寄りが多かった。アジア系の人はあまりこの国には来ないのだろうか?

 っと、思考が逸れていた。確かメリアっていう少女がアイドル的立ち位置の話だっけ?それでそのメリアさんは実際は所謂ロリババァらしく、十歳前後の少女の姿をしてとっくに八十はあるらしい。種族は亜人族のドワーフかと思いきや普通に人族なので異世界の謎だと思う。


「何故、貴女は生きておられるのですか?」


 聖女様のその一言でその場が凍りついた。

残りストック:00

(´・ω・`)…………




:(;゛゜'ω゜'):さっさと40を終わらせないと!

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