【追補版】 シーズン1総集編
どうも久し振りの更新となります。
拙作の連載小説の方が一区切りついて時間が空いたこともあって、エッセイ書きたい熱が湧き上がってきたので、今のうちに久し振りに新作を書いてみようかと思います。
……っと行きたいところなのですが、これまで書いたテーマでいくつか補足したいネタがありますので、新作を書く前に今回は第一期総集編というか、散文的なコメントを駆け足で羅列していきます。
なお順を追って説明を……と思ったのですが、『パンツ(♀限定)』の話と『ライオン東方渡来伝』に関するウンチクが長くなってしまったので、それらは最後に回します。
●【第1閑】フルネームを決める際に絶対にやってはいけないミス――
残念ながら今でも本サイトにおいて、ファーストネームとラストネームを「=」で繋ぐという間違い表記をしている作者さんを、たまに見掛けます……いやなろうどころか、商業作品でもやらかしているのがありまして……。
昨年TVアニメ化された『ロクでなし魔術講師と禁忌教典』では、「グレン=レーダス」なんてやっており、ちょっと呆れました。
因みに同作のWikipediaの英語版ページでは、それを書いた記者が忖度したのか分かりませんが、「‐」を付けずに「Glenn Radars」と表記しています(笑)
●【第2閑~第3閑】ドラゴン考――
先日、深夜に放送されていたロバート・ゼメキス監督の『ベオウルフ』を見たのですが……うーん、つまらん。中盤の怪物との戦闘と、ラストのドラゴン戦以外見どころがまったく無し!
因みにこの映画に登場したドラゴンは、ワイバーンでした……。
大した内容ではないけど、『幻獣王誕生~東洋偏~(仮)』の方もいつか書かないと(汗)
●【第4閑~第6閑】TS論――
こちらも大した内容ではないけど、書き残したところの続きを書かないと……。
●【第14閑~18閑】メイドさんのお仕事――
侍女と言えば――「侍」という字は「さむらい」でもあります。この字義からも本来、侍女という言葉が意味していたところが明白だったり……。
●【第13閑】パンツ(♀限定)の話――
今となってはもう古い話なのですが――この回を執筆するに当たって、いつまで「パンティ呼ばわり」されていたかを調べる為……「えっちぃ漫画」なら確実だと思って本棚の奥にしまっていた、ちだま某・作『まほろまてぃっく』の大判サイズの単行本を久しぶりに引っ張り出してみようとした訳ですよ。
あの単行本の表紙カバーって言うのは、一部が塩化ビニールで凸状にして盛り上げて、立体感のある印刷が施されている、と言う非常に洒落た装丁デザインの単行本だったのですね。
因みにこの手の装丁は最近ですと、『聖闘士星矢NEXT DIMENSION冥王神話』や『デビルマンサーガ』などで使われています。
話を戻します――そんで取り敢えず『まほろまてぃっく』の単行本の一巻を引っ張り出そうとしたところ……なに? 引っ張り出せない……だと!?
となりまして……でまあ、その理由と言うのがですね、実は二巻の表紙カバーの塩ビ部分が溶けて一巻の裏表紙にべったりとこびり着いてしまっていたのですよ~!(涙)
しかもしかもよりによって、あの単行本の表紙カバーって、水を弾くコート加工のされていない、汚れの付き易いザラザラの紙質(新楮紙とか里紙とか言うのでしょうか?)だったせいで、キレイに剥がすことが出来ず一巻の裏表紙がボロボロに……なんていう悲劇がありましたとさ。
なお98年から連載された同作では、作中で「パンティ」と呼んでいましたが――06年より開始した同作者の次回作『ファイト一発! 充電ちゃん!!』では、「パンツ」になっていました……。
因みにもう一つ、えっちぃ漫画と言えばってことで……03年から始まった百瀬武昭・作『マジカノ』では、こちらでも既に「パンツ」になっていました。
そんな訳で世間的に「パンティ」が「パンツ」へと呼称が変わってしまったのは、90年代末~00年代初頭からの間であるらしい……っていうことが窺える訳ですね。
●【第7閑~第11閑】ライオン東方渡来伝――
この回を書いた直後、本項で指摘したWikipediaの『獅子舞』の項目にあった、ちょっとアレな内容が是正されました(笑)
但し、同じく間違いを指摘したWikipediaの『ギザの大スフィンクス』の項目にある、トンデモ本引用のガセネタや、スフィンクスの間違ったサイズ表記の方は未だにそのまんま……。
これも大した内容ではないけど、番外編の方もいつか書かないと(汗)
★横浜鎖港談判使節団(一八六四年の池田使節団)について――
スフィンクスで記念撮影をしたこの使節団の写真や逸話は、不思議を発見する番組などでも紹介されている為、とても有名なのですが……実はこれについては現存する一次資料が無いとのこと。
ではこのエピソードの情報源は?……というと、昭和四年に発刊された尾佐竹猛・著『夷狄の国へ : 幕末遣外使節物語』という古書が、現存する最古にして唯一の第一級の資料として、メディアで紹介される際は参考にされているらしい。
しかも本書での作者の説明を意訳すると、「本書を書くに当たって、四回分の使節団の一次資料を募集して集めたものの、池田使節団の資料が少ない」とあります。
余談ですが、この本は近年復刻版が出版されているものの、原著版の方もネット上にて国立国会図書館デジタルコレクションで無料公開されています。興味があれば閲覧してみると宜しいかと。なお池田使節団の項は「コマ番号158」から始まり、エジプトの下りは「コマ番号171」で読めます。
因みに本書から、スフィンクスに言及された部分を抜粋すると――
「石首といふ所あり。これ天然の石にして二十五丈も有之眞に大首の如くなり。」(青木日記)
「石造りの大像あり、顔面より乳上まで現れ、以下土中に埋没す、面濶く方五丈程叉此邊土砂中より石銅造りの古佛、錢幤など往々に拾ひ取るものある由なり思ふに古代の大梵刹の跡なるべし。」(歐行記)
……と記述されており、これを意訳するとスフィンクスを「石首の半身像」と所感を述べていたことから見ても、特に狛犬を連想しなかったことが窺えます。
ところでここで引用されている『青木梅蔵日記』は、池田使節団の貴重な記録として、何度も引用されていますが……そもそもこの青木何某という人物、池田使節団一行の中では明らかなのは名前だけで、出身藩も不明で、詳しい記録が一切無い謎の人物だったりします。
そんな素性の怪しい人物(もし今も子孫がおられましたら、ゴメンなさい)が書いた日記が、重要資料として扱われているだけでも、ちょっと個人的にはもやっとするの訳ですけども、本書の怪しいところは他にもあります。
筆者の尾佐竹猛氏に関して、Wikipediaによると――「作家の松本清張は『松本清張全集 (66) 老公 短篇6』の中で、小説の登場人物に仮託する形で『藤田組贋札事件について出鱈目なことを書いたかの有名な尾佐竹猛氏』と、痛烈な批判を残している。同書によると尾佐竹の論文には明白な事実誤認が散見され、確たる証拠の提示や、綿密な調査を行わず、推論での批判を展開していると指摘されている」……などと散々な言われようをされてしまう始末。
ところで先程、本書のことを「現存する最古にして唯一の第一級の資料」だと述べましたが……これは『青木梅蔵日記』を始めとする借り集めた貴重な一次資料が、当時震災だか空襲で尾佐竹猛氏の自宅と共に全て焼失してまった為なのだとか。
こんな経緯があった為か、件の「スフィンクスの記念写真」の逸話は二〇世紀末に、本書が再発見されるまでの半世紀もの長い間、世間的に完全に忘れ去られていた……という次第。
……補足は以上となります。
引き続き当エッセイの第二期の方でも、お付き合いして頂けましたら幸いです。
【第12閑】髪はヒロインの大事な一部なんです!――については、話すようなネタがありませんでした(汗)




