くりかえされる恋心
昨夜一気に書いた作品です
かつて抱いた恋心は
物心付いていた時には
気づくことはなくて
失ってから気づいた初恋
願わくば
運命の糸がもう一度
一度だけでいいから
結びついてほしいと
心の底から望んでいた
幼かった時は
時間がゆったりと
カタツムリが歩むように
ゆっくりと流れるような感じで
とてもとても
もどかしかった
別れてしまった運命の糸
他の運命の糸に
絡み付かれていないか
心配で心配で
ただキミに
想いを馳せて
溜め息がどんどん
積もりに積もっていった
それでも、心に抱いた
恋心という焔は
吹き消されることなく
ひっそりと息づくように
太陽みたいに強くなく
蝋燭みたいに弱くなく
心の中でしっかりと
脈打つように燃えていた
やがて、時が過ぎて
桜が咲き乱れる季節に
キミと再会した
幼い頃の面影が
仄かに残っていたけれど
キミといると
あの頃の思い出が
心の中で溢れ出した
あの頃の想いも一緒に
今想いを伝えれば
叶うかどうか分からないけれど
キミとの二度目の初恋を
勇気を振り絞って伝えよう
そう――好きです、と――
《終》
語り手がその後どうなったのかは、脳内補完ということで。