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暗闇に沈む陽  作者: sakura
984/1017

林檎食べたい

朝、目は開きましたが、意識が浮上しないまま…アア、ハタラキニイカナクテハ…はたらきにいかなくては…と、強迫観念の如くに繰り返し、脳裏にテロップが流れていく

そして、重奏的かつ幻想的なオペラを聴くように、ドナドナの唄の哀しい調べが意識の空を流れていくのだ




しばらく経ってから

…ああ…そう言えば、今日は休みであったな

と気がついた



さあさあ、今日も私の清々しい一日が始まる

洗濯に着手し、風呂洗い、食器を洗い、朝ご飯を作って、起こして、皆で食べてから、洗濯物、布団を干して、掃除機をかける

よし、おわた

さあ、晴れ晴れとした外へ、出掛けようとしたら、電話が掛かってきた…





午後2時、テンションがダダ下がり、畳に倒れ伏している私がいる

世の中には、知らない方が幸せなこともあるのだな

ようやくメンタルダメージから立ち上がり夕方、珈琲豆を買いに行く

黄昏れの川面を見ながら橋を渡る


ドナドナ、ドナドナ、ドーナツ♪

ド、ド、ドラヤキ、ドナドナ、食べたいな♪


テンションは変わらず上がらない

自分のせいではないけども、今さらながらどうにもならないけども、悔いの残ることはある

他人事でも身近な人の失敗は、精神的に堪えて哀しくも苦しく切ない

思うだけで、胃の腑が縮んで、気分が沈んでいく

錐揉みしながら、クルクルと暗い海の底へと落ちていくようだ…


私が沈んでも、何も事態は変わらないけども


さびれた誰もいない神社の鳥居をくぐり、自分のために祈る

… … …

祈っても、変わらない 分かっている

自己満足です


けど、私が、この世界で認知できる情報量など1%にも満たないことも分かっている

この世の99.99999…%は、不知で未知で、理解不能の森羅万象の如きもの


ああ、知らずに没するが至極残念です










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