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暗闇に沈む陽  作者: sakura
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黒い雨

世の中には、様々な決まり事、ルールがあって、法律は、その中の極一部に過ぎない

だから、法律に無いから、しても良い、しなくて良いという理屈は、本来あり得ない


成文法たる法律は、最高でも唯一無二でも神でもない

人が創り出した概念の一つに過ぎない

決まり事…道徳、掟、礼儀、規律、節度、他者を慮る心、管理権に基づく施設内限定のルール、社内ルール、禁則事項…etc

法律は、これらの決まり事の一部分を成文化しただけで、全てを網羅したわけではない

基準として使えるけれど、絶対ではないし、それだけに全体重を掛けるほどに重きは置けない


法律は、必要があり、自らが創り出したのだから、尊重はしなければならないと、私は思う

しかし、法律よりも、時には重きを置き、大切にしなければならないものは世の中には、膨大にありうる


だから、法律だけを基準にして、その他の決まり事を、「法律に載っていないから、守らなくてよい、所詮お願い事だから破って良い」そんな解釈した言動を耳にした時、私には奇異に感じるのだ





私は、人と動物の猿との違いは、本能に逆らう理性をも超えた精神のあり方にあると思っている

人間は、猿とは違うのですと思いたい

私は、まだ人に期待している 

だからこそ、先の言動を聴くにつけ、落胆するのだと思う

先の言動をする人々は、残念ながら法律を尊重しているわけではない

他者より、法律より、何よりも、自分を一番に尊重したいだけ

その底の浅い真意が、言動からありありと見せ付けられるのは、ザラザラの紙ヤスリで心を擦られるようで当初は苦痛でした


似たような言動を聴くと、ああ…又か…と、落胆が雪のように降り積もるのを感じる

雪? 綺麗とは言い難いから、それは雪ではなく、人類が生み出した灰のようなものかもしれない

人類が棲まう空からだけ、ヒラヒラと降って来る灰です

衣服に纏まり付き、多少は鬱陶しくも、今では慣れました…


きっと、雨が降れば混じり合い、黒い雨となって地上に降り注ぐことでしょう






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