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銀河鉄道
汽笛が幾度となく鳴り響く。
まるで狂った悲鳴と笑い声のような
汽車が速度を増す。
黒煙をなびかせ
疲労だ、困憊だ。
幾度となく夜となり昼となり
倒れたモノが下敷きとなり砕けていく。
また一人、また一人
止めなければ。誰か止めてくれ
訳がわからないまま走り続ける。
いったい誰が動かしているのか
車掌室を覗く、ここには誰もいない
動かしているモノはここにはいないのだ。
納得した
だからなのだ
止まらない
今日も昨日も明日も、汽車が崖下に落ちるまでこのままだ
降ろしてくれ、降ろしてくれ
汽笛が鳴る、私の喉から