エピソードⅠ
寝ないと眠くなる
身体が休養を欲しているのだ
思考がはたらかぬと、すべてがくーるだうんデス
台所を片付ける
いや、ひろうこんぱいしてるワタシが片付けなくとも、誰が片付けても良いのではないかと思うし
店で挽いてもらった珈琲をいれる
昨日出掛けに急いで珈琲を入れた時、砂糖入れの砂糖を使い切って、そのまま働きに出たことを思い出す
なんとなく補充してくれれば良いなと思う
…
多少の期待をして、蓋を開けるが変わってなかった
うん…最後に使ったので私が補充すべき
うんうん…そのとおり
…
ただ、もし補充してあれば、ワタシ以外にも補充してくれてる人がいるのだなと、虚ろさを感じぬ心持ちになれることを多少期待した
調味料、食材など、少なくなってきても補充してくれないので、結局は私ばかりが補充している気がする
…気づいたら、補充してくれてもよいよと空気に語り掛ける
虚ろに孤独を感じて笑う
ワタシは補充係ではナイヨ
食器洗いマシンでもないし片付け担当でもないし、ましてやルンバでもない…
…
ただ…ワタシのしんじょうは、極地の果て、暗闇の崖の突端に立ちて、もはや一歩も踏み出せない状態なのに、更に先へ行くことを理想とする
人の価値とは、その一歩にあると、勝手に思っている
…
砂糖を補充し、台所を片付けて珈琲を飲む
珈琲を飲む
うむ、美味い!
また、一口飲む
うむ、やはり美味い!
インスタントも美味いが、挽いた珈琲で入れる珈琲は格別な気がする
この珈琲は、遥かアラビアから、海を渡り日本にやってきたのだな…想像の翼を広げる
多分、美味さとは、舌で味わうだけでない
食材の遍歴、自他とりまくあらゆるものから、意識は美味さを感じるのだ