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追放
薄暗い灰色の空の下
コールタールのような暗闇の川が流れていた
真っ黒で底など見えようはずもない
粘りながらゴムを溶かしたような、ユックリとした動きは意思があるようで気色悪い
時折り、気泡が浮かび
…
もしかしたら魚かはたまた別種の生き物が住んでるのかもしれない
ああ…この流れは、行くつく先は何処に行くのだろう?
もちろん海には違いないのだ
だが、そうでないような気がしてならない
…
大地に穴があり、或いは崖となっており、あの暗闇は、そこから下へ永遠と落ちていくのだ
未来永劫