暗闇に沈む陽

ヒト冠

小説のヒロインが宣言する

「悪人に人権はない！」

　おお、悪事をなす盗賊共に対しての宣言は、胸がすくような気持ちになりました。

　悪事に相応する報いを受けるのは、世の理で当然の事象だから、本来なら何の問題もありません

　しかし、昨今人権を当然のように悪用する悪人共が、蟹が吐く泡のように絶えることはありません

　もし私が悪人ならば、悪人に人権がないのは都合が悪いと考える

　ならば、あらゆる手段を駆使して、平等、差別を訴え、他人事ではないと善人を不安にさせて騙して、人権の冠を被り続けるに違いない

　(世の中はチョロいぜ　

　自分の事しか考えない馬鹿ばっかりだ

　あらがうモノは不適正で謝罪と損害賠償を要求してやる…わははは)

　うんうん…同調圧力に弱い日本人には有効な手段です

　悪人には、実に都合が良い

　しかし傍目から観たら世間に阿呆を晒している

　生き恥を晒すようで、シャイな私には、悪人になるは無理だなと結論ずける