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暗闇に沈む陽  作者: sakura
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回復途上

コホンッ

咳をしても一人


いや、ペンペンさんがいました

それに金魚もいます

こやつはペンペンさんが飼っている金魚で、一度死に掛けて復活してからは、逞しく生きている金魚です

通り掛かると、水面から顔を出して首を振り餌を要求してきます…見てるといつまでも

根負けして餌をあげるとバクバクと食べ終え、その後は礼もせず、優雅に水中を泳ぎ回り、泡に戯れたり水草を傍若無人に食い荒らしています


ああ…オマエは自由で良いな

だが、水槽からは出られまい

なんて、不自由なことであろうな


でも、それは私も同じだ

毎日、同じことの繰り返し

まるで、時の牢獄に囚われているかのよう

何十年か先、この世から旅立つ時が、私がこの牢獄から解放される時なのだ…


身体を猫のように伸ばす


厭世的な気分になっても、否が応でもでも現実はやってくる

流れに流れながらも、逆らって川を登らなければならない時もある

鯉の滝登りとは、このことを言っていると思う


流れに逆らって佇立する一本の松の木

つらく苦しいきに、歯を食いしばり耐えねばならぬ時が、人生にはかならずある

だから、平穏な時ほど、非常の備えをしなければ


我が家の金魚は、そのうち進化して水槽の枠を乗り越えていくのではと思うくらい元気に泳ぎ回っている

きっと、そのうち龍になるのではないかと夢想する




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