ドーナッツ
山の上とか丘の上、高台に住みたい
何より陽当たりが良く暖かく明るく…静かだ
猫のように、何もせず、此処で100年位寝ていたい
その様な場所を歩くと、寺が多いことに気づく
…寺ばかりだ テンプルである
途中、公園に設置された古地図を拝見すると、思ったより以上に寺ばかり…何だ、コレ?
だが、かように古来から寺が密集しているには、理由があるに違いないと思い至る
実は、人が住まうに適して、いなかったとか…
そう言えば、発展するのは、港などの人の交流率が高い低地だ
低地は、生き残るにリスクが高い気がするが、リスクと発展、消滅と再生はセットなのかもしれない
山は、人の住まう場所では無いとして神に譲ったとか
古代ローマでも、七つの丘は神殿が建てられ、神の座す場所であったのを想起した
或いは、水のせいかもしれない
水が無い場所では、生き物は、生きられないから
今でこそ、パイプやポンプで高台でも水道は通っているが、昔では、難しかったであろう
今、発展している横浜でも、昔、水源がなく、遥かな西の山地から、苦労して水を引っ張って来たらしい
しかし今や、その問題は解決したから、忌避すべき理由もない
僕に取って魅力的なこの場所は、きっと他の人にも魅力的に違いない
きっと、ちょっとした土地だけで億はするだろう
真っ当な庶民では、とても住むは、出来ない
きっと、こうして、真っ当な人が住めない土地が増えていくのだろう
都市の、真ん中に空虚ができる
まるで、ドーナッツのようだ