蛙の歌
昼間、窓を開けて微睡んでいたら、蛙の声が聞こえてきた。
深緑色の大きな蛙が歌い出す
ゲコゲコ…。
君の声を聴かせておくれよ…ゲコゲコ
声に出さなければ、聞こえない
言葉を発しなければ伝わらない
どんな意見も考えも、端から端までご覧あれ
個々の数だけ、意見や考えがあるのは当たり前
そこに善悪はない
だからその善悪は人が都合がよく勝手につけてるだけ
従う義理はない
その善なる意見は、人類の数分の一意見に過ぎない
賛同するいわれも無い
白黒つけて嬉しいかな楽しいかな
勝手にしておくれよ
好きにすればよいさ
我も好きにするさ
それが平等だろう
我の意見が差別されずに聴かれれば良いな
差別と平等
人類の二大害悪で他者を非難、強制する為の武器
あまりにも便利に使い過ぎ…ゲロヨーンゲコゲコ
くだらない人類 もはや滅んだ方が良いゲラ
小さな赤い蛙が反論するように声を高らかに歌う。
[世界に平和を 人類に愛を] それは… 只々尊い願い
深緑色の大蛙が、馬鹿にしたように重低音で鳴きだした
差別、平等のヒステリックな叫び声
自己の為に他者に押し付ける個の度し難く腐れた臭い
もはや変質してしまった
枕詞に、この二つを付ければ皆誰もが正義で正気の立看板
多様な考え、多様な意見、八百万の神々
カオスな世界が普通で当たり前
それでも意見を推し通したいなら
自分の言葉と自己行動で解決するべき
但し、我は関わりたくない
●には手で触りたくない 汚いから
調子に乗り、悪人が差別を叫び、平等を訴える ケラケラ
裏付けの無い誇りを傷つけられた独善の人よ
多少の不便さえも許容出来ない自称善人よ
お前に返ってくるぞ このツケは ゲロッパ
アレもイヤ、コレもイヤと
いったい問題が起こった時 誰が解決するの お前なの
綺麗事を並べてれば腹は膨れるのか
美辞麗句を並べてれば飛行機は落ちないのか
襲われたときは
闘わなければならぬときは
理不尽な目にあったときは
いったい何が役にたつのか
お前が矢面に立つのか
綺麗だとか、差別だとか、平等ではないとか
それを念仏の様に唱えれば救かるのか
役に立つのか
守れるのか
本当に大切なものさえ守れることができるならば
その他のことはどうでもよかろう
守ろうとしてくれる人を後ろから刺すのは人でなし
問題を解決する人を綺麗事を並べあげ邪魔するのは何の為
…ゲロヨーン
赤い小さな蛙は、黙って去っていった
深緑色の大蛙は、勝ち誇ったかのようにケロケロと鳴き、サッと急降下してきた鳥に咥えられて、昇っていった
そして、辺りは静かになった。
蛙の世界も、弱肉強食らしい