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暗闇に沈む陽  作者: sakura
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蕎麦

お腹が蕎麦になっている





朝はコンビニでナポリタンを買って食べた

レンジでアツアツにチンしていただいた

コンビニをバカにするでないが、殊の外美味しく感じた

うむ、やはりナポリタンは美味い

少なくともナポレオンより偉い

ナポレオンパイは又別の話しだ


ナポリタンを考案した方は日本人だと言う


うむ、きっと素晴らしい人に違いない

もし会ったら密かにミドルネームにナポリタンを冠して呼んであげたいほどです

ナポリタンは有名だけど、開発者は無名である

だが、それが良い

それで良いと思う

私も、格の如くありたいものです


朝、格の如くナポリタンを食べたのに、お昼は食べてない

…哀しい

しかし、私はまだ帰れない

この先の進行を考えるとスケジュール的に帰れない

既に体力、気力もエンプティに近い

思考は脳内を走らないし

効率が悪過ぎるのは分かっている

しかしこの社会の一隅に住まわせてもらっている身としては、最低限、締切りは守りたいと思う


時間は加速して過ぎ去る

午後3時におわた

クラクラノロノロゾンビのようにスローな動きで片付けて帰る 蝸牛が這うようなものだ


外に出ると空がとても自由な広がりに思える

牛歩で歩む

陰の風が吹く


店舗の展示物を雨から守るように透明なシートが掛けてあるを見かける

風は強いが雨は降ってはおらぬ


ところがどっこい堰を切ったように雨がいきなり降り出した

なんてことだ

急いで駅まで走る

少し降られただけで済みました

駅舎の一角に蕎麦屋さんがありました

立ち食い蕎麦屋さんです


お腹空いていた事を思い出す


雨風に打たれ 逃げた先には蕎麦屋の香り


しかし、かき揚げ蕎麦550円…ああ、しばらく来ない間に高くなったものだなぁ

ターミナル駅の蕎麦屋は、こんな高くないかも?

我慢した

イソイソと電車に乗り、何事も無く目当ての駅につく

もうすぐだ

もうすぐ、お腹に入れてあげるから我慢だよ

ホームの端、この先にあるはず…





ああ、もうお腹は、スッカリ蕎麦仕様になってしまっている



だが何やら端に行くにつれ店側の壁が淋しくなってきている

灯りがない

こ、これは、まさか…

扉は閉められ人はいない

扉には一枚の張り紙が貼ってあった…


永年のご愛顧ありがとうございました

●月●日を持って閉店致します


ま、マジか

私に断りなく勝手に閉店しやがった

私のお腹はどうしてくれますですか?




お腹ガ、ソバソバ言っている

ショックと寝不足で意識が飛びそうです

我慢して、買い物して帰る


途中踏み切りが開かない

周り道して帰る


今日の夕飯はオデンです

だって寒いから…









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