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黄昏少女
陽が沈む。キレイだねーと聞いた。
そうだね、綺麗だねと思った。
それは、遥かな太陽の光が地球に届き、雲間から橙色の輝きとなって、私達まで届いているのだ。
光子の一瞬の遥かな旅路の果て。
だから、こんなに美しい。
陽が沈んでいく。二度と無い移りいく光景。
もうすぐに、群青色の夜となるであろう一日の終わり。
日々が早く過ぎ去っていく。
私も、この風景の一部となって、過ぎ去るのか。
その日は刻一刻と近づいてくる。
キレイだねー。
ああ、綺麗だな。
こんな世界の一部になるのなら本望デス。
おさらばでござる。
まだだけどね。