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暗闇に沈む陽  作者: sakura
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 「物の道理がおかしいのは、駄目でしょう。チュ」


 寝ていたら、天井から、この家に住まうネズミの声が聞こえてきた。


 「どんなに正しいと主張しても、道理が通らない事は無理がある。チュ。無理言って、通そうとして責任は、誰が取るかと言うと、大抵十中八九は、無理強いした人ではなく、受理した無理を押し付けられた人になるのは何故なのか?

 世界基準だけが基準でなく、1000年単位で見ればおかしいことが、大手を振って歩いてることもある。

 主張も、流行り廃りがあるようで。正しいことが正しいとは限らない。移り変わりの早さに基準が100年程度でコロコロと変わるのは忙しない。ヒステリックにキンキンと社会正義を声高にがなり立て他者を追及するのはいかがなものか。マウントを取るという言葉があるが、その主張が果たして皆の為になっているのか、役に立つのか、必要なのかが重要であって、その主張を他者を単に非難、批判するための道具にしたり、蔑める手段にしたり、要はマウントを取る為の武器にしたりするのは、言葉自体を蔑ろにする下劣で下賎な行為であるのは明白だ。なのにそれが当たり前の如くまかり通り、誰も止めはしない風潮は如何なものか。同調して多数の勢いに加わり、少数を寄って集って口撃するのは卑怯千番な振る舞いである。何故止めない、何故間違っていると声に出さないのか。世論に阿り、西洋の偏った概念に平身低頭し崇拝するのは、まるで宗教をするかのごとくとで気持ちが悪い。世界基準と称するものがらあるならば、地方基準があり、個人基準がある。声高に強弁を繰り返せば、それが正しくなるわけでもない。現実を見て客観的事実を基礎に、皆の役に立つ主義主張を採用したいものだ。見て見ぬふりをせぬ勇気と、助ける覚悟を持ちたいものだ。はっきりいって主義主張の内容は、大抵似たり寄ったりで、どーでもよく、それから多少外れた所で、問題はない。大切なのは実行解決できる人を適材適所に置くことで、外すほうが問題であり、もし言に問題があっても終わった後で処分すれば良いことで、実害が無ければ放っておけばよいのだ。正義や正当性を多数の威力を用いてひけらかしてくる輩が横行する世の中は住みにくい。誰もが私利私欲に走っては、真に困っている人を助けずらいし邪魔になる。このようなことが大手を振っているような國は長く持たない。心有る者、有能な者に見切られ、国外に逃げられる國も危ない。自分が有能だと勘違いせず驕るべからず、他者を批判するよりも自らの品位を高めて欲しい…無理を通せば、道理が引っ込む。国際基準や綺麗事よりも、道理を通して欲しい。チュ。」


 ああ、全くその通りなのだが、五月蝿くて眠れぬ。


 箒の柄の部分で、天井を突くと、ネズミの驚いた鳴き声と走り去る音がした。


 まったくネズミ共と来たら口先ばかりで、行動が伴わない。やはり畜生に違いない。

 煩いばかりで、全くの役立たずだ。


 これで眠れるよ。



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