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こんな夢を見た
数千年が過ぎ去り、コンクリートが瓦礫と化した
整備されぬまま、雨に打たれ放置されている
社会は維持されていない
全てが中途半端で、枝葉の先まで水の通わぬ植物のようだ…
鉄道はかろうじて生きている唯一の輸送機関
錆びれた鉄と、新しいテクノロジーが随所に交ざりあっている
朽ち果てたコンクリートを家屋にして生活する
缶詰を探し、果物を狩り、木の子を取る
都市部を侵食する植物群
雨上がりに水滴が陽の光に当てられ、世界が光ってみえる
悪くはないが、寂しい世界だ
それでも人類は細々と生きている
このままでは、静かに滅ぶだろう
何故にこうなったのか?
責任を背負わずに文句を口遊む哀れな小人だけでは、社会は維持できなかったのだろう
小人の劣化コピーがウイルスのように蔓延していた
その私利私欲さは見るに堪えない
こうして責任を背負う者が一人欠け、二人欠け…やがて誰もいなくなってしまったのだろうな
良識ある少数派だけでは、もう社会を支えきれまい
甘えと都合と要求ばかり、損得勘定ばかりでは、社会は成り立たない