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音で構築
クラクラと流れる調べ
世界の旋律
世界とは音で成り立っている
だからこそ人は音楽を重要視する
眼を閉じれば暗闇の調べ
それは全てを包む真なる調べ
怖くはない
あたたかくて懐かしい
音と音がぶつかり反響して新たな音となる
或いは相殺して消えていく
ミュートだ
静かな中でこそ把握できる
弾む音は春の音色、ポップでイキイキと、そして儚い
燦々と降り注ぐ煌びやかな音は夏の光り
刹那さな切れ切れの音は秋の高い空…
枯葉が風に巻いて崩れていく滅びの秋音
冬の雪に閉じ籠る水の息吹は冬の音か
ニンゲンの出すウルサキ音はノイズ
波長の短い短慮な隙間に蔓延る愛おしい音なり
我もノイズ




