387/1028
フールムール
フールムール
この世には無し
見つからずの森 三日三晩歩き疲れて探すものは
フールムール
あの世にも無し
探し探して幾星霜 もはや見つからぬものよと諦めれば
ハハーラジャ
おかしき事はおかしき事 自明の理 分からぬのか
尋ねては訪ねて砂漠を旅する
ハハーラジャ
お前は何を求めるのか 落ちた果実を口にはするな
幾年もの旅路 渇きゆく大地 緑の園の夢をみるか
フールムールよ
会う事は叶わず 喜びも悲しみも何もかもが過ぎ去っていく
狂気の宴 腐れた大地 哀しみの海 星の空を歩け
ハハーラジャ
何もかも叶わない 手を取り合うことは無いというのに
裏切りのワルツ 消された記憶 月明かりの小径を通れ
永遠の果て 悠久の時の流れに揺蕩いしフールムール
水平線の彼方 無限の先の先へ漕ぎ出すハハーラジャ
夜の砂漠 一瞬の邂逅 奇跡の旅路
喜びと哀しみと愛しさと嬉しさと楽しさが一枚の絵となる