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濁流
暗闇に飽く
標に鳴く
動かすギシギシと
時が眺めて解決するか 潰れるか はれるや
一人流され、木の根を掴め
暗闇に音、木霊、眼をみはり
脚ふらふら、滑れば終わり
顔に濁流、力無く、土削れ
指だけが握りこむ
いつまで続く
何処
切れれば闇
及ばないふとふと
根が延びる、土削れ
暗闇の土床に濡れた
暗闇地平線
動く
前へ
なにかが、ぼわりと白丸い
あ、あ、我だわれわれ
ここは、暗くて、ジメジメしていて
どこまでも何もない
見上げれば、空がない
空ってなんだっけ
ああ、なみだでる、おもいだしたい
暗闇で歩きだす
ながされず、今度は自分で決めるんだ