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暗闇に沈む陽  作者: sakura
31/1015

闇黒の衣

目が覚めて、胃の腑がキュッと縮こまる

カラダノ節々が油の切れた機械のように


ああ又朝だ、外はまだ暗い

烏が泣いている


このまま寝ていたい、寒い、もう、疲れた

ああ、いったいこの朝が、これからも延々続くというのか


疲労が悪意が粒子のように身体中に散って増えて

許容限界だだ

臨界突破よよ


立ち上がり、歩くと、身体から増えて漏れた粒子が、揺ら揺らと黒い塵となり拡散す

疲労と悪意と諦観を、周りに蔓延らせてしまう


巻き込みたくない


この世を逃げるように、渡り歩きと、何処そこに蔓延った、あぁ、あぁっと鳴いている塵芥どもが吸着して行くんだ

黒色はますます黒くなり、闇となり虚になる

我は崩れゆく人型の闇黒物質に、白丸の目がついた生き物


歩く度、動く度、黒色の粒子を撒き散らしてしまう

本意ではないのだ、これは本意ではないのだ

もはや、無理なんだ


巻き込みたくない

諦観と絶望の憤りが咽喉を通りすぎる、あぁ、あぁっ

もう、遅いんだ、


揺ら揺らと歩き、歩き、歩きて

煙がたなびく噴火口へ


メラメラと、赤々と光り流れるマグマが見えるか

終着点だ、きっと全てを燃やし尽くして消え去る


飛び込む

あぁ、これでやっと…



ハッとが覚めた

ああ又朝だ、外はまだ暗い

烏が鳴いている

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