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暗闇に沈む陽  作者: sakura
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魔王30

平等とは世界が死んだ状態であろう

全てに平等とは皆々が同じな状態を意味する

なんという理想郷

皆々が屍になれば、皆々が同じで、平等であるな


世界には七つの大罪なるものがあると言う

我は、平等を七つの大罪の第一席に座してもらいたい

それ程に極悪の大罪よ

困窮せし者どもに夢理想をみして地獄に誘う、これぞ詐欺、究極の騙り、宗教に似て非なる胡散臭さを感じる

よくもまあ全人類を今までだませたものよ


平等…何という素晴らしい思想

これを前面に押し出せば、誰もがひれ伏す

やりたい放題だ

まさに大罪の頂点に相応しい

悪人に見えぬ悪人、見えない透明な悪、相手に悪だと認知されないまま攻撃し放題 

金粉をまぶした下種、醜悪さを内に秘めた笑顔、人は皆生まれながらにして平等なのデス      …クスクス。


この極悪非道な醜悪なる思想こそ、人類の悪辣なる証明に他ならない


人は平等ではない 事実だ


個性の素晴らしさを歌いながら、その一方で平等を押し付け強制する 何処まで身勝手なのか

矛盾だ 不合理である 自分自身に甘いにも程がある

自己欲望を他者に押し付ける為に平等と言う字面の良い言葉は使われている 擦り切れるほどに

その先に理想はない

まさに狂気の思想

差別も平等も逆に見えて、使われ方は変わらない

我から見たら同じだ 同じ穴の狢である

平等(差別)と表記してもよい


平等の危険性に気づいているものもいるが、気づきながらも縋りつくもの、騙されたいものが大半よ

だから

平等は、まだまだ使える

平等を謳おう、平等を讃えよう、平等万歳

さあ、皆で平等讃歌を歌おうではないか


                  …クスクス。



[蛇足]

因みに人の趣味嗜好も平等ではない 人は皆千差万別である

我の嗜好する珈琲ゼリーは人類の英知が生み出した究極の一品よ

この一品を生み出した功績によって人類は今だに生きながらえている

千差万別の個々の人類が切磋琢磨、試行錯誤して叡智を受け継ぎながらの果てに生み出された究極の一品


…それが珈琲ゼリー


だからして人類は滅びても、この功績は大であるからパティシエは救済したい


まったく素晴らしいよ、このデザートは

苦さと甘さの究極完全体と言っても過言ではない

人類の悪辣さ、下種さに辟易しながらも、神々に滅亡させられていないのは、このせいデスね …きっとそう



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