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暗闇に沈む陽  作者: sakura
15/1018

還る

咳がでる


咳をする音だけが木霊する


頭の後ろが痺れるような、力が入らない

喉に痰がいつでもあるような


天井が透けて見える

遥か先の無窮の空が

更に先の群青色の天が


目蓋が重い

身体が軽い


思考が加速する

夜帷が落ちる


我は生きている

暗い、辺りは暗い


指先を伸ばしても誰も居ず

声も出ない


誰か、誰かいないのか


毛布を被ると暖かく

疲労が布団から抜け




100年も居れば大地に還るだろうか

1000年もすれば風に還るだろうか


1万年も経てば星々へ還るだろうか

更に経てば始原へと還って廻るのだろうか


その時、まわりには誰かいるのだろうか



寒気を感じ目蓋を開ける 天井が見えた

暗くて、静かな部屋の中だ

毛布を被って、目を閉じる

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