表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
暗闇に沈む陽  作者: sakura
13/1015

月夜の

涙を流す。



カツン、カツンと道路につま先を打ち付ける。


誰もいない、暗闇に反響す。


鈍い音が、辺りに木霊して直ぐ消え。


音も、この寒さに凍りつくのか。


辺りには誰もいない。

いるはずもない、こんな夜更けに私以外には。


住宅街にクリスマスのイルミネーションが輝く。


風が無いだけ、ましなのだ。

風除けの無い大通りでは、瞬く間に体温を風に奪われてしまうだろう。


しかし、冷気とは、地面から足から登ってくるものなのだ。

既に下半身は、油の切れた蝶番のようだ。


樹氷とは、きっと雪が吹きつけて出来るものでは無く、地面から冷気が幹を通り枝先まで、這い上って出来るに違いない。


誰も居ない深夜の住宅街を、我の鈍い足音だけが響いて。

響くたびに心が虚ろになっていく。


時さへ凍りついた街を、我だけが歩いていく。



太陽よ、まだか。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ