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急速潜航
お休みの時間である
雨露凌げる屋根付きの、風吹き込まぬ漆喰に囲まれて、布団に包まれて寝れるなんて、有り難き幸せ
何の気兼ねなく寝れるとは、ありがたいもの
夜に寝れるは人の本望です
寝るときは、身体の痛みや心配事、心煩うやるべきことも、先行きも、みんなみんな忘れて寝ることができる
プクプクと澱が、身体から外れてなくなり…
私は、眠りの柔らかい底へと沈むのだ
現実は嫌なことばかりが鼻につく
此処は私の世界ではないのだろう
だから、帰って休むのだ
ひりつくほどの明るい白日の現実と、優しく柔らかい暗黒の寝床を行ったり来たり
さあ、お休みの時間です
意識を底に沈めようではないか




