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10話 俺だけのチートで美少女たちをレベルアップ!

 翌日リーナ達を残してきた宿に帰ってきた俺はとりあえずこれからの事をエリーやリーナ達に話すことにした。


「一先ず俺はこのパーティを有名にしたいと思っている」


 そう言うとティアが目を向けて小声で言ってきた。


「ヒュオン達に気付かれる可能性も出てきますよ」


 と小声で言われたが首を振って囁き返す。


「リーダーをエリーかリーナのどちらかにする。そして俺たちはただの団員という事にしておけば目立たない。なぜなら2人に関心は行くだろうからな」


 リーダーはパーティの顔だ。

 殆どの奴はパーティの名前を聞いた時、顔やメンバーの名前が浮かぶのはリーダーだけだ。それを利用させてもらう。


 それに俺としてはヒュオン達を絶望させるためにも最低限のつながりは作っておきたいのだ。赤の他人では裏切れない。

 そしてその繋がりを作るには俺たちは有名にならなくてはならない。


「でも、有名にってどうすれば?」


 そう聞いてくるエリーの質問に答える。


「簡単だよ。ひたすら依頼を受ける。それだけだ」


 そう言った後にもう一度口を開いた。


「だが、今は都合がいいかもしれない。とある話を耳にしてな」


 そう言うと立ち上がる。


 これから外に出る。


「あれ、そういえばティアラ様髪の毛長くなってませんか?」


 そう聞くのはリーナだった。


「ふっふっふ、まほーで長くしました」

「そんな魔法もあるんですね」


 驚いているリーナだが地獄で髪の毛の長さを弄ってきただけだ。

 口には出さないが。


 さて


「行こうか」



 俺たちはとりあえず以前と同じゴブリン退治の依頼を受けて草原に来ていた。


「あれ?何か体が軽い気がする?」


 そろそろ2人も変化に気付くかなと思って見ていたが先に気付いたのはエリーだった。

 そしてそのすぐあと


「ホントです。何だか体が軽い気がします」


 そう言って2人は連携してゴブリンを全滅させた。


「す、すごいです!全滅出来ました?!」


 リーナはそう言っているがエリーはポカーンと口を開いたままだった。


「ど、どうなってるんでしょうか?昨日の今日ですよね?」


 そう言っておろおろしながらリーナは俺の手を掴んできた。

 そして、それから顔を赤くした。


「もしかして、リオン様と同じ部屋で眠ったからでしょうか?それともリオン様のお仲間になれたからでしょうか?」


 手をモジモジさせながらそう聞いてくるがどちらでもない。


「もしかしたら俺の力が契約魔法を通して伝わっているのかもしれないね」


 そう言っておく。

 昨日地獄に戻った時に気付いたが俺が鎖で契約している奴らに関しては地獄でステータスをある程度調整出来たりするらしい。


 なので基礎ステータスを適当にSランク相当まで調整しておいたのだ。

 だがこんなこと言えないからそれらしい事を口にしておく。


「さ、流石リオン様です!」


 そう言って笑顔で飛びついてきた彼女。

 そのすぐ後にエリーも俺の腰にしがみついて来た。


「流石だよ!リオン様!すごい!ほんとにすごいよ!私にモンスターが倒せるなんてこんなのスゴすぎるよ!」


 そう言っている2人だが今の実力ならドラゴンだって倒せるのはとりあえず黙っておいた方がいいだろうか。

 そう思いながら俺はとりあえず続きを話すことにした。


「エリー」

「何?」

「このパーティのリーダーを頼めるか?」

「リ、リーダー?!そ、そんなの出来ないよ!リオン様!」


 驚いているエリー。


「安心してくれ指示は俺が出すし実質的なリーダーは俺だ。形だけいてくれるだけでいい。リーダーは女の子の方がいいからな」


 そう言って頭を撫でてやる。

 リーダーが女の子なら体感甘く見てくれることが多い。脅威的にも戦力的にも、だ。


「も、もうリオン様がそう言うならやってみる」


 小さくガッツポーズを作るエリー。

 よし、リーダーは決まったな。


 そこまで決めて俺は予め仕入れていた情報を活用することにした。

 皆には有名になるためには、依頼を受けまくりランクを上げるしかないと言ってあるがそれを端折る方法がある。


 俺の目的はヒュオン達を地獄に突き落とすこと。

 依頼を受けることでは決してないのだ。


「みんな、ここから東にあるワイバーンの谷に向かうぞ」


 首を捻る3人だったが今は分からなくていい。やる事をやるだけでいい。



 ワイバーンの谷、一般的な谷でありV字型の谷だ。


「ひえぇぇぇ、高いですねぇ」


 俺たちはその谷になっている側を歩いていた。

 上を向いてポカーンとしているティアラが目に入った。


 川の流れる音が真横で聞こえる谷を俺たちはただ入ってきた方向とは逆に向かって歩いていく。


「何処に向かうの?」

「この奥に少し拓けた場所がある、そこだ」

「何のために?」

「アルガバーンがいるんだよ」

「あるがばーん?」


 相変わらず聞いてくるエリーの質問に答えようかと思ったが


「アルガバーンは竜種の頂点に君臨するモンスターですよエリー。赤い体に硬い甲殻長く太い尻尾を持ち、竜と言われているものの空を飛ばないモンスターです」


 代わりにリーナが答えてくれた。

 そう説明している彼女は少し震えていた。


「で、でもどうしてアルガバーンのところへ?」


 その震えたままの状態で俺に質問してくる彼女。


「冒険者がモンスターの場所に向かうのに理由がいくつもあるか?」

「つ、つまり………アルガバーンを討伐する、ということですか?」


 頷く。


「無理無理無理!無理ですよー!!!!」


 急に泣きついてきたリーナだがもう遅い。

 既にその拓けた場所は見えてきており、そこにいるアルガバーンの体もまだ米粒程度だが見えており、更に


「ガルゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!!!!」


 アルガバーンの咆哮がここまで聞こえてくる。


「う、うるさいですぅぅぅ!!!!」


 ティアラが耳を塞ぎながら歩く。

 その一方で


「ひ、引き返そうよリオン!」

「そ、そうですよ!!」


 エリーとリーナは各々俺の腕を引っ張って下がらせようとするがそんなことする訳もなく。


「行くぞ。それに戦っているのは俺たちだけじゃない」


 俺がそう言うと


「「え?」」


 2人の声。

 それを聞いてから俺は視線を前に向けさせる。


 すると


「うぉぉぉぉおおお!!!!!」

「撃て撃て撃て撃て撃て撃て撃て撃て撃て撃て撃て!!!!!!!撃てぇぇぇい!!!!」

「攻撃あるのみだ!!!!」

「誰か回復してくれ!ぐぁぁぁぁあ!!!!」


 そんな戦闘中の声がここまで聞こえてくる。


「アルガバーンは大人数で討伐するモンスターだ。今からでもいいから参加しよう。そうすると俺たちにも何か参加報酬が貰えるだろう」


 そう言って俺は3人を引きずって決戦の地と呼ばれる拓けた場所へと向かった。



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