ショートコント もしラーメン屋の店員が十四歳だったら
ボケ「本日はわたくしめの舞台にお集まり頂き恐縮至極でございます」
ツッコミ「固い、固い! はいどうも~ぐらいで良いよ!」
ボケ「わかった。おう! 客。よ~きたな」
ツッコミ「砕けすぎ!」
二人「はい!つかみはこのぐらいで」
ボケ「ショートコント」
ツッコミ「もしラーメン屋の店員が十四歳だったら」
ツッコミ「お、こんなところにラーメン屋ができてる。ガラガラ」
ボケ「いらっしゃーませ! お一人様、カウンターにどうぞ」
ツッコミ「若い店員さんだな? お店のお子さんかな。え~とメニュー、メニュー」
ツッコミ「担々麺とビール」
ボケ「御注文頂きました! 地獄の赤き沼禁断の薬草を添えてと、目に見えぬ小さいものが創造せし黄金の液体いっちょ!」
ツッコミ「待て、待て! なんて? 俺、何頼んだの?」
ボケ「地獄の赤き沼禁断の薬草を添えてと、目に見えぬ小さいものが創造せし黄金の液体ですよね?」
ツッコミ「いや! 担々麺とビールよ?」
ボケ「はい、そういう呼び名もありますね」
ツッコミ「そういう呼び名! まあ出てくる物が一緒なら良いや」
ボケ「ビールのお供に釜に吊るされし四足獣の肉片と、闇に染まりし純白のオーブはいかがですか?」
ツッコミ「チャーシューと煮玉子! あと、黄金の液体どこいった!」
ボケ「黄金の液体? お客様、当店ではそういうサービスは・・・」
ツッコミ「お前、お前が言った! まあ良いか。あ~、その釜に吊るされし四足獣の肉片と闇に染まりし純白のオーブもくれ」
ボケ「はい! 毎度! つまみ皿いっちょ!」
ツッコミ「つまみ皿でつうじるの~」
ボケ「はい! 目に見えぬ小さいものが創造せし黄金の液体とつまみ皿お待ち!」
ツッコミ「まざってる!」
ボケ「え? 目に見えぬ小さいものが創造せし黄金の液体を侵食するの泡立ちし黒き沼と間違えましたか?」
ツッコミ「ハーフアンドハーフ! それビールと黒ビール混ぜたやつ! はあ、注文は間違ってないよ・・・」
ボケ「では、ごゆるりと」
ツッコミ(食べる真似)「あ~。料理は旨いけどなんか疲れる」
ボケ「お待たせ致しました。地獄の赤き沼拷問されし末の肉体と禁断の薬草を添えてです!」
ツッコミ「パワーアップしてる? 担々麺! 挽き肉と白髪ネギの乗った担々麺! いや、坊さんはネギ禁だけどね!」
ボケ「お客様は・・・」(ツッコミの頭を見る)
ツッコミ「大丈夫! 毛はある!」
ボケ「失礼しました。まだでしたね」
ツッコミ「まだも何もない!」
ボケ「はい。まだ、闇に潜む輝きには気づいてないと・・・」
ツッコミ「え? なんて?」
ボケ「何でもないです」(気の毒そうにツッコミの頭を見る)
ツッコミ「ずるずる、ずるずる。料理は旨い・・・」
ツッコミ「お会計。君いくつ?」
ボケ「十四歳です」
ツッコミ「中二か!」
ボケ「病んではないですけど」
ツッコミ「立派に病んでるわ!」
二人「ありがとうございました!」