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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

エッセイ

マンガのお話でもしましょうか。

作者: 入江 涼子

  はい、くだらない内容かもしれませんが。


  マンガのお話でもしましょうかね。私の好きなマンガで「あさきゆめみし」があります。

  これは有名な源氏物語を現代語訳化したマンガといえます。このマンガの中で主人公の光源氏や他の人物たちが生き生きと描かれています。私は何故か昔から光源氏が嫌いでした(笑)。どうしてかというと遊び人だから。まだ、息子の夕霧がいいです。そういや、作者さんが「あさきゆめみし」に送られたお便りを読んでいたらこう書いてあったとおっしゃっていました。

  「光源氏はひどい。紫の上を奥さんにせずに息子の夕霧のお嫁さんにした方が良かったのに」と。私、雑誌か何かの記事で読んだんですが。これには同意しました。でもあくまで源氏物語は古典であって既に描かれた小説で。作者さんは「そう言われても」とおっしゃっていましたが。


  ……さて、後は「子爵ヴァルモン~危険な関係~」も良いです。

  これは所変わって近世ヨーロッパでフランスが舞台の小説が原作のマンガですね。簡単にストーリーを言うと。

  子爵ヴァルモンは放蕩三昧の日々を過ごしていた。ある時に親友で元恋人のメルトイユ夫人からあるゲームを持ちかけられた。それは甘くも危険なもので……?という内容になります。

  作者さんは他にもフィギュアスケートの競技種目の一つであるアイスダンスをテーマにした作品も描かれています。

  ところでヴァルモン子爵はどんなゲームを持ちかけられたというと。まず、まだ15歳で純粋な少女を口説き、貞淑で有名なトゥールベル夫人も落とす事から始まります。そこから、メルトイユ夫人の計画が動き出すという……。ちょっと複雑で危険なゲームが始まりますが。最後が切なかった。真実の愛に目覚めたヴァルモン子爵は何と口説いていた少女が元々好きだった騎士から決闘を挑まれます。騎士と決闘したヴァルモンは勝てる相手だったのに。わざと隙を作って討たれます。それにより子爵は大怪我を負い、亡くなりました。

  子爵の死後、何日間も寝込んでいたトゥールベル夫人も後を追うように亡くなりました。実は子爵が本当に好きになったのは彼女でした。トゥールベル夫人は子爵の最期の手紙を受け取り同じく口説かれていた少女、カトリーヌに手紙を読み聞かせてもらいます。読み終えると共に夫人は息を引き取ります。

  これには私も泣きそうになりました。子爵とトゥールベル夫人が相次いで亡くなった後、決闘した騎士の青年は子爵の伯母に当たる女性と対面します。彼女に子爵の遺言だと言ってメルトイユ夫人と子爵が交わしていた幾つもの手紙を手渡しました。これを読んだ女性は騎士に「あなたを裁判に訴えようと思っていましたが。この手紙を読んで考えが変わりました。あなたは悪くない」と告げます。そしてこの手紙の内の一通が騎士と女性によって世間に出回ります。メルトイユ夫人はこのせいで社交界にいられなくなりました。後にアメリカに渡ったととある女性の手記に書かれていたと小説は語ります。

  その後、騎士の青年はマルタ島に渡り俗世を離れて一生をそこで過ごし、カトリーヌといった少女も修道院に入りました。マンガでは子爵の伯母の女性がフランスを落ち延びる場面で終わります。

  「危険な関係」の作者は軍人であった男性だったそうです。赤痢で亡くなったとあります。けっこう、波乱万丈な一生だったようですね。


  それではいかがだったでしょうか。この二つの作品はどちらも古典を原作にしたマンガです。もしよろしければ、手に取って読んでみてはと思います。特に「危険な関係」は大人の読者様方におすすめします。けっこう、刺激的な内容ではありますが。ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

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