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神への挑戦、叛逆の徒  作者: 根本美亜
第一章 その少女、凶星につき
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8頁目 ルチフェルちゃん的転生テンプレ

超絶更新停滞マン。ちょっと短め。

前世にはテンプレという言葉があった。

テンプレート(設計図)通りに物事が運ぶさまを揶揄した言葉らしい。フラグ、お約束なんて言ったりもするそうだ。

これらは前世のあらゆる事象に存在したいた。もちろん、我らが秘儀(転生)にも。


27度の転生。様々な環境で生きてきたが、全く違う環境、立場、境遇においても同一の事象が起きたことがある。その中でも特に多かったのが、現在(今世)の私に進行形で降りかかっている拉致監禁だ。


転生し、力なき存在になっても、その中身は至高たる始祖の意を継ぐ我ら。その下賎を圧倒するあふれんばかりの叡智に当てられ、よこしまな思いをする輩はたくさんいた。そのような者たちに拉致監禁されること実に13回。……26度目(明星宵)のときはただの変質者だったが。とにかく転生と拉致は切っても切り離せない関係といえる。少なくとも我らの中では。

そんなテンプレ真っただ中の私。薄暗く、かび臭いどこかの洞穴。久しく見る野盗のねぐらといった風情だ。野盗自体800年ぶりぐらいに見るが。


テンプレといえば、まだ身体(素体)の改良が終わってないな。せっかく叡智の断片を見せてやろうと思ったのに、宇足を切り落とそうとしたら全員で止めにかかりよって。そのあと部屋にまでリーリアやその部下が待機するようになったせいでおちおち身体(素体)鍛える(改造する)事ができない。


しかし、こちとらだてに1500年生きていない。自分を切り刻めない事なんて21回ほどあったからな。この手の対処は慣れている。

例えば、当人の思惑は置いておいて身体(素体)の修繕をしなければならない状態、噛み砕いて言えば「思わぬ事故で身体損傷が起きる」なんて事態になれば、「身体(素体)治す(直す)」という名目で自由に改装を施せるようになるだろう。一度その事態に陥れば後は調整だなんだといっていくらでも改良できる。それを考えればいいタイミングでテンプレ(拉致監禁)が発生したな。こいつらは大方私の偉大さを知り、傲慢にも自分たちの物にしようとする愚かな者の先兵だろう。テンプレどおりならここからは「対象を忠実にするための教育的指導(調教)」がはじまるだろう。まだ年若い今世の個体には少々負荷がキツイ気もするが、改装の理由になるなら少しばかりの痛覚など大したものではない。


ようやく転生後の最初の目標が終わる。それさえこなせれば後は武力を増産し行使して、この世界を席巻し、身を固めて魔法(不可思議事象)の研究に打ち込むだけだ。ふふふ、今後の展望を考えるだけで笑みが漏れる。速く折檻を始めてくれないだろうか。



あぁ、楽しみだ。



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